埼玉県川口市・蕨市・草加市の3つの市で、7月26日の未明から早朝にかけてのわずか2時間で、6件のひったくり事件が発生。いずれも、バイクに乗った2人組による犯行で、同一犯とみられています。

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「サン!シャイン」は、現場付近の防犯カメラ映像を入手。そこには、“犯行の瞬間”が捉えられていました。

防犯カメラに残された「手慣れた犯行」

最初のひったくり事件が起きたのは、埼玉県のJR西川口駅前の繁華街。

終電も過ぎ、人通りもまばらな午前3時ごろ。二人乗りのバイクがゆっくりと走ってきたかと思うと、横を走っていた自転車に近づき、自転車の前かごから荷物をひったくっていきました。

自転車の前かごに手を伸ばして、素早く荷物を強奪する
自転車の前かごに手を伸ばして、素早く荷物を強奪する

よく見ると、バイクの後ろに乗った人物が、自転車の前かごに入った荷物に手を伸ばし、強奪していることが分かります。
狙いを付け、併走し、わずか数秒での犯行です。

この映像を見た専門家は、「かなり手慣れている2人組」だと指摘します。

元埼玉県警捜査一課警部補 佐々木成三氏:
スピードをあまり下げることなく、バックをひったくっているという。かなり手慣れている2人組だなと思います。
犯行前に、まず自転車の前かごにバックを置いている自転車の対象を探す、こういったのがひったくり犯の特徴になりますので。

何度も現場を行き来する姿が捉えられていた
何度も現場を行き来する姿が捉えられていた

さらに、犯行があった数分前の映像を確認すると、付近を物色するかのように、Uターンして何度も同じ場所を行き来するバイクの姿が映っていました。

被害は全て自転車の「前かごの荷物」歩道でも…

今回の連続ひったくり事件は、いずれも自転車の前かごに入れていた荷物が被害に遭っているといいます。

6件の被害は全て自転車の前かごの荷物
6件の被害は全て自転車の前かごの荷物

さらに、6件の現場を全て取材すると、車道だけでなく歩道での被害も確認されました。

バイクによるひったくり被害のあった草加市の歩道
バイクによるひったくり被害のあった草加市の歩道

草加市の現場では、車道と歩道の間に植え込みのようなものが設置されていたにもかかわらず、被害に遭ったといいます。

草加市在住(60代):
(歩道上だと)安心はしていますね、まさかバイクが…とは思わないですし。ちょっと怖いです、簡単にお金をとりたいというか…そういう人たちがいると思うと。

歩道でも安心できないひったくり被害。どのような対策を行えばいいのでしょうか?

元埼玉県警捜査一課警部補 佐々木成三氏:
見た目でやはり自転車のかごに防犯マットをひいて、手を入れられない対策をする。
金目のものは体に密着するポシェットを使う。こういった形で自転車のひったくり被害は防げると思います。
(「サン!シャイン」 2025年7月28日放送)