JR西日本の倉坂社長はきょう=23日の記者会見で、北陸新幹線の延伸について、「京都駅の近くを通るルートが望ましい」と述べました。

与党のプロジェクトチームは、福井県小浜市から京都市内を経由する「小浜・京都ルート」で延伸する方針を決めていますが、20日に実施された参議院選挙の京都選挙区で、「滋賀県の米原駅を利用するルートを検討すべき」と主張する維新の候補がトップ当選していました。

【JR西日本 倉坂社長】「お客様の立場、利便性というものを考えれば、『京都駅の近くを通るルートが望ましい』と私ども自身は考えております。

現時点では『小浜・京都ルート』の環境影響評価や、それに基づく地域の皆様への科学的な根拠を含めたご説明がなされているというふうに聞いておりますので、そういった動きを私ども注視して参りたいというふうに考えております」

北陸新幹線の大阪までの延伸を巡っては、与党のプロジェクトチームが福井県の小浜市から京都市を通る「小浜・京都ルート」とすることを決めていましたが、京都府や京都市が建設費負担や地下水への影響に対する懸念を示していました。

そして20日に実施された参議院選挙の京都選挙区では、北陸新幹線の延伸ルートについて、滋賀県の米原駅を利用する「米原ルート」の検討を提案する維新の候補が、トップ当選していました。

そしてきのう=22日には大阪府の吉村知事も、「京都府民、京都市民の皆さんでの中では、『小浜・京都ルート』ありきというところが問題なんじゃないか。米原ルートを比較検討した上で、どのルートが最も適切なのか、判断するべき」と述べていました。

記者会見でのJR西日本・倉坂社長の北陸新幹線の延伸を巡る発言は、次のようなものです。

【JR西日本 倉坂社長】「北陸新幹線につきましては、まさに国家プロジェクトとして、国ないしは政府与党によってこれまで進められてきた、国家的なプロジェクトでございます。今回の選挙によりまして、いろんなご意見があって、また当選された方の中にも、いろんなお考えをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

私どもとしましては、国家プロジェクトとして完成した暁に運行に携わる、そういう立場でございますので、直接的にこの建設そのものに関係するわけではございませんけれども、あくまでも営業主体としてお客様の立場、利便性というものを考えれば、『京都駅の近くを通るルートが望ましい』と私ども自身は考えております。

ただ先ほど来、申し上げておりますように、国家プロジェクトとして、自治体との様々なご相談の中で私ども、やはりいろんなご意見をちょうだいするかと思います。ご意見を求められるかと思いますけれども、そういう中で今後具体的に進んでいくものと思います。

現時点では『小浜・京都ルート』の環境影響評価や、それに基づく地域の皆様への科学的な根拠を含めたご説明がなされているというふうに聞いておりますので、そういった動きを私ども注視して参りたいというふうに考えております」

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。