世界遺産の姫路城で、水路の石垣からトマトが生え、実を付けているのが見つかった。
この「ど根性トマト」、姫路市「緑の相談所」に聞くと「トマトを食べながら飛んでいた鳥が落とした種か、鳥のフンに含まれていた種から発芽したとみられる」ということだ。

■姫路城の水路の石垣に「ど根性トマト」
世界遺産・姫路城。その「白」が象徴的な城の水路のそばを歩いてみると…
記者リポート:石垣の隙間からトマトが生えています!
なんと世界遺産の足元に…トマト?
姫路城管理事務所 平塚正人所長:お城の敷地の水路のへりに(トマトが)育ってるよと聞いたので、あ、ほんとや~みたいな。不思議なものですね。
石の隙間からしっかり根を張ったトマト。実はまだ青いですが、しっかり6つも育っている。
人知れず健気に育ったまさに「ど根性トマト」。

■過去にはさまざまな“ど根性”野菜が
“ど根性”と言えば過去にも…
2005年兵庫県相生市で20年前、大ちゃんと名付けられた平成の「ド根性大根」に始まり…
2020年、梅田のど真ん中に現れた令和の「ど根性大根」。
さらにおととしには、御堂筋の中央分離帯に「ど根性スイカ」も見つかった。

■なぜ姫路城にトマトが?
いったいなぜ姫路城にトマトが生えたのか。
取材を進めると、”トマトの育ての親”と呼ばれる人物が…
(Q:いつころから気づいた?)
“トマトの育ての親”・姫路城の清掃スタッフ:もうかれこれ1カ月以上やな。まだ小っちゃい、こんくらいの時から生えてて、『これトマトや!』っちゅうて。
清掃活動中に偶然トマトを見つけたという。
“トマトの育ての親”・姫路城の清掃スタッフ:溝のほうに倒れてきたからね、ちょっと添え木したりして、石置いたり添え木したりして。まさかここまで大きくなるとはね。私らも名前どうやってつけようかって、大根に似たようなもんやから、ド根性つけようか言って、『ド根性トマト』ですわ。

■“ど根性トマト”「鳥が落とした種」か「フンに入っていた種」から発芽か
“ど根性トマト”には観光客にもくぎ付けだ。
観光客:すごー!誰が植えたんですかね!生命力感じますね。赤くなるのが楽しみですね~!
誰かが植えたのか。姫路市の「緑の相談所」に聞いてみると、「トマトを食べながら飛んでいた鳥が、落としてしまった種か、鳥のフンの中にトマトの種が入っていたかもしれない」ということで、それが発芽したとみられる。

■赤くなってもトマトは「食べない」「自然に任せる」
ちなみに、このトマト赤くなったらどうするのか?
(Q:赤くなったら食べるのか?)
姫路城管理事務所 平塚正人所長:いや、食べません。私らでは食べませんけど、自然に任せます。鳥が食べることになるかもしれませんが、(人が)食べたらダメですとか言える立場じゃないので、自然に任せます。
猛暑の中に現れた、癒しのトマト。
石垣の隙間で育ったど根性トマトのように私たちもこの夏を力強く乗り切りたい。
(関西テレビ「newsランナー」2025年7月23日放送)
