全国各地で連日、猛暑日を記録するなか、暑さをしのぐための必需品となっているハンディファン(手持ち扇風機)。しかし、このハンディファンは衝撃が加わることで破裂する可能性があるという。ハンディファンに潜む危険を取材した。
■衝撃が発火の原因に
近年、街で見かけることが増えた「ハンディファン」と呼ばれる手持ち扇風機。
暑さをしのぐために欠かせないアイテムだが、落とすことなどによって衝撃が加わり、リチウムイオン電池が損傷すると破裂してしまう可能性がある。
こうしたリチウムイオン電池が原因の火災は新潟県内でも毎年発生している。新潟市のゴミ処理施設では、リチウムイオン電池の発火実験が行われた。
実験では、傷のついた電池を使用。
密閉された箱の中に置くと、一瞬で発火。
外部からの衝撃だけでなく、内部異常や経年劣化などでも発火する恐れがあり、注意が必要となる。
■ゴミ処理施設で年々増える発火
電池やバッテリー・充電式の小型家電をゴミに出す際、正しく分別されていないと処理過程の衝撃で発火する危険性も。
県内のゴミ処理施設内での発火件数も年々増えている。
新潟市消防局予防課火災調査係の横山功樹さんは「リチウムイオン電池を取り除いたものは“燃やさないゴミ”へ、リチウムイオン電池を取り除けていないものは“特定5品目”として出してほしい」と呼びかける。
■夏は車内の暑さにも注意
また、リチウムイオン電池は衝撃だけでなく、暑さにも弱いため、夏の時期は特に注意が必要だ。
新潟県内でも猛暑日を記録したこの日、外に1時間停めていた車の車内温度を見てみると、サーモグラフィーは真っ赤に。
ダッシュボード上の温度は78℃に達していた。横山さんは「非常に危険なので、夏の車内・ダッシュボードの上にはスマートフォンなど置かないようお願いします」と警鐘を鳴らす。
便利な機器もその扱いを間違えると危険なものになってしまう。正しく扱うことが必要だ。