与党が衆参両院で過半数割れとなり、政権の枠組みも大きな転換点を迎えています。
こうした中、将来の政権参加に意欲を見せるのが、参政党です。
今回の選挙では選挙区、比例区で大躍進、山陰でも「参政党旋風」とも言える現象が巻き起こりました。
今回の参院選で“台風の目”となった参政党。
参政党・神谷宗幣代表:
「17日間の選挙戦の中で、本当にいろいろな風、追い風がどんどん吹いてくるのも感じつつ、もともとこんなにも多くの支持をいただけるという想定では正直ありませんでした」
選挙区7、比例代表7の合わせて14議席を獲得しました。
参議院でも自公が過半数を割り、政権の枠組みの見直しが迫られる中、参政党の神谷代表は、次の衆議院選挙後の政権参加に意欲を見せています。
この「参政党旋風」、島根・鳥取でも巻き起こっていました。
参政党・神谷宗幣代表:
「1、2、参政党」
選挙期間中、神谷代表は松江市と鳥取市でも演説、会場には合わせて1000人が集まりました。
参政党・神谷宗幣代表:
「自公政権には任せられない、立憲や共産では左すぎる。だから中道で日本をちゃんと守ってくれる参政党、我々に信託をお寄せいただきたい」
聴衆:
「分かりやすい政策を掲げていて、熱量がすごくて、だから流行っているんだなというのが分かりました」
この「熱狂」は、選挙結果にもはっきりと表れました。
今回大躍進した参政党とは、どのような政党なのか。
福村翔平デスク:
参政党は2020年に結党し、前回2022年の参院選比例代表で1議席を獲得しました。
山陰両県では、ここ数年で隠岐の島町や大山町など4つの地方議会に党所属の議員を輩出しています。
今回の選挙で掲げた「日本人ファースト」のように、保守色を前面に押し出した政策がネット上を中心に少しずつ浸透し、今回の大躍進につながったとみられます。
この熱狂は、選挙の結果にも現れています。
今回の参院選、鳥取・島根では、「比例」の投票先をみると、参政党の得票率は10.5%で、国民・立憲・公明を抑えて自民党に次ぐ2番目となっています。
また、FNNの出口調査では、30代と40代の比例の投票先で自民党を抜きトップ、10代、20代でもトップの国民民主党に僅差の2位となっています。
働き盛り世代と若い世代に広く浸透したことが、今回の躍進につながっています。
山陰のような地方でも存在感を増す参政党。
「熱狂」が一過性のブームで終わるのか、それとも何らかの転換点となるのか。
いずれにせよ、しばらくは存在感を保つことになりそうです。