コメの品質や収穫量に影響を与える害虫「イネカメムシ」の発生が、2025年も島根・鳥取両県で確認されました。
このうち、鳥取県は緊急対策会議を開き、被害を抑えるための防除を徹底することを確認しました。
鳥取県庁で7月17日に開かれた緊急対策会議には、平井知事や県の担当部署、それにJAの関係者などが出席しました。
鳥取県・平井知事:
今コメ不足、あるいはコメが高いじゃないかと日本中がおコメに神経質になっているので、産地としても期待に応えられるように生産をしっかり進めていければ。
コメの価格高騰が続く中、カメムシ被害によって2025年の作柄に影響が出ないよう平井知事が対策を求めました。
イネカメムシは、稲穂の汁を吸うことでコメを実らなくしたり、コメの一部が黒くなる「斑点米」などを発生させ、収穫量を大きく減らしてしまう害虫で、鳥取県内では2021年に初めて確認されました。
県によると、2025年はすでに7月上旬に発生が確認されていて、今後は猛暑が予想される中でさらに大量発生する恐れがあることから、関係者に注意と対応を呼び掛けています。
JA鳥取中央農産部・木下拓也部長:
早い梅雨明けで高温が続いていて、生育のほうも早く推移している。現場でしっかり情報を共有しながら防除を徹底したい。
JAでは、県西部で2023年に大きな被害が出たことを教訓に防除体制を整え対応にあたるほか、県は防除用のドローンを導入するなどして支援します。
なお、島根県内でも7月中旬にカメムシの発生が確認されていて、注意報を出して対応を呼びかけています。