フランスのマクロン大統領が防衛費を倍増させる方針を表明したことを受け、フランスの軍需企業では増産の動きを加速させています。

FNNが取材したのは、フランスの大手軍需企業「タレス」です。
軍事用レーダーからミサイルまで幅広く展開し、年間の売上は200億ユーロ、日本円にして3兆4000億円に上ります。

マクロン大統領は13日、2027年の防衛予算を10年前の倍となる約640億ユーロ、日本円で11兆円にする考えを表明しました。

6月にNATO(北大西洋条約機構)の首脳会議で、加盟国の防衛支出をGDP(国内総生産)の5%とする新目標に合意したことを受け、フランスが先陣を切って防衛費の増額を打ち出したかたちです。

タレスはロシアによるウクライナ侵攻以降、レーダーの生産能力を4倍に拡大し、主要工場の従業員数を1200人から2000人に増やしてきました。

今回の政府方針を受け、さらなる増産に向けた投資を検討しています。

タレス・レーダー 部門副社長 エリック・ウベル氏:
ドローンから戦闘機、ミサイルまで、あらゆる目標に対する探知能力に自信を持っている。ヨーロッパをはじめ、世界中で増加する需要に応えていく。

こうした軍拡の動きについて市民は、「他の国々を助ける前にフランス人に手を差し伸べるべきだ」「私たちは全てに対して警戒しなければいけない。セキュリティを強化したいのであれば選択の余地はない」「近くの国で、故郷からそう遠くないところで戦争が起こっているので脅威を感じている」と、フランス国内での受け止めは様々です。

ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、マクロン大統領はヨーロッパの自由が「第2次世界大戦以降最も大きな脅威」に直面していると訴えています。

フジテレビ
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国際取材部
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