トカラ列島近海を震源とする地震が続く中、悪石島から島外避難している住民のうち帰島を希望した16人が17日朝、村営のフェリーで悪石島に到着しました。

16日午後9時ごろの鹿児島港です。

着岸している村営船「フェリーとしま2」に帰島を希望した悪石島の未就学児から80代までの男女16人が乗船していきました。

十島村は震度4以上の地震が5日間発生しないことを帰島の判断基準としていましたが、それを前に島に帰る理由を島民の1人が話しました。

悪石島に帰島する男性(70代)
「まだ地震が収まっていないからその辺がちょっと不安だが、船を海に浮かべたままで残している。台風とかあるかもしれないので」

池田政昭記者
「午後11時、悪石島への帰島希望者16人を乗せ、フェリーとしま2が鹿児島港を出港します」

船は出港から約11時間後の17日午前9時40分ごろ、悪石島のやすら浜港に到着しました。

島で民宿と漁を営む有川和則さんは、10日ぶりに島に戻りました。家に戻ると地震の影響か、花瓶が倒れていたということです。

Q悪石島に戻った理由は?

有川和則さん
「悪石島に帰ってきてやっぱり落ち着く。船の陸揚げや自分の家の台風対策のため。雨戸を閉めるとか家の周りに飛ぶものはないか固定したりそういうことで帰ってきた。きょうはタイミングがよくて島に着いたらすぐそういう作業(船の陸あげ)ができたので、あとは家の戸締りをしたり荷物の固定を今からやる。終わったら明日の朝の船でまた鹿児島に避難する」

島の義務教育学校、悪石島学園の一部の児童も17日朝、島に戻ってきました。

18日の終業式は対面とオンラインを組み合わておこなうということです。

悪石島学園 当房芳朗校長
「みんなそろっての終業式ができないことは非常に残念。今のところ、けががないのが何より。2学期以降、そろって学習できることを願って良い締めくくりができれば。安全には十分気を付けて、充実した夏休みを過ごしてほしい」

現在も悪石島から36人、小宝島から15人の計51人が島外避難を続けていて、十島村によりますと、一部の避難者から帰島を希望する声が上がっていて、村が調整を進めています。

鹿児島テレビ
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