仙台市内で看板の製造などを手がけてきた有限会社クラフトが、業績悪化などを理由に自己破産申請の準備に入ったと、信用調査会社の帝国データバンクが明らかにしました。

病院・公共施設のサイン工事などを手がけるクラフトは1995年に設立され、仙台市青葉区に本社を置く看板製造業者です。

大手ゼネコンを主要取引先とし、病院や公共施設を中心に、仙台駅前のオフィスビルやNHK仙台放送会館、東北学院大学ホーイ記念館など、宮城県内外の建物でサイン工事を手がけてきました。
また、青森県の五所川原市役所など県外の案件も実績に含まれ、デザインの計画段階から案件に関与することで受注を確保してきました。

クラフトは2018年6月期には年間約2億2200万円の売上を計上しましたが、その後は売上の変動が大きく、赤字も散発的に発生。2023年6月期には年間売上が約1億800万円まで落ち込みました。
2024年6月期には約2億200万円と売上が回復し黒字化も果たしましたが、過年度の累積赤字による債務超過を解消するには至らず、後継者不在の問題も重なったことから、事業の継続を断念したということです。

負債総額は2024年6月期末時点で約1億900万円と見込まれています。

仙台放送
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