青木一彦官房副長官は17日の会見で、中国でスパイ罪で拘束されていた日本人男性が懲役3年6カ月の有罪判決を受けたことについて、「極めて遺憾だ」と述べた。
中国の北京で16日、2023年3月に拘束されたアステラス製薬の60代の日本人男性社員の判決公判が開かれ、スパイ活動を行ったとして、懲役3年6カ月の有罪判決が言い渡された。
青木副長官は、「一連の拘束事案については、これまで首脳、外相レベルをはじめ様々なルートを通じて邦人の早期解放を強く求めてきが、今回、邦人に対し有罪判決が出たことについては、極めて遺憾である」と強調した。
さらに、「中国側に対し、改めて当該邦人および他の拘束されている邦人の早期釈放、勾留中の正当な権利の保障と人道的な取り扱い、司法プロセスの透明性向上を強く申し入れた」と明らかにした。
また、「中国における邦人拘束事案は、日中間の人的往来や国民感情の改善を阻害する最大の要因の一つでもある」として、「引き続き様々なレベルで、司法手続きの透明性向上、拘束中の邦人の早期釈放を強く求めるとともに、当該邦人に対し今後とも邦人保護の観点から、できる限りの支援を行っていく」と述べた。