熊本市電をめぐり、懸案となっていた運転士など乗務員の処遇改善へ新たな方針です。
大西市長は15日、現在 非正規雇用としている乗務員について来年度から正規雇用化すると明らかにしました。
【大西 一史 熊本市長】
「令和8年4月から〈上下分離〉移行までの間、乗務員を交通局の正規職員として雇用することとした」
大西市長が示したのは、市電の運転士や車掌など非正規雇用の乗務員の処遇改善の方針です。
来年度から乗務員を『市交通局の正規職員』としそれぞれの経験年数などに見合った給与とするなど制度を検討する考えです。
【大西 一史 熊本市長】
「公社化され正規で採用されることがモチベーションになって入ってくる人もいたので雇用体系は大きい。人生に影響するものだ。コストカットという視点だけでなく、予算も付けて人を大事にしていくことが市電再生の大事な一歩になると考えての対応」
大西市長は新たな制度を検討し、議会の議論も踏まえた上で「今年9月の議会に条例改正案を提出したい」と述べました。
市電の運行をめぐって市は昨年度『公社』を設立。予定では今年度『上下分離』を開始し、乗務員は公社の正規職員となる見込みでした。
しかし去年から続く市電の事故や運行トラブルによって「安全の立て直しが最優先」と市は上下分離の延期を決定。一方で議会からは「乗務員の身分の安定化は必要」と処遇改善を求める声が高まっていました。