5年前の豪雨で被災し休館していた人吉城歴史館が復旧工事を終え、今月11日、リニューアルオープンしました。

分かっていないことが多いという『謎の地下室』は豪雨で浸水後、自然と水が抜けていき見学可能となっています。

【テープカット】

5年ぶりにオープンの日を迎えた人吉城歴史館。

2020年7月豪雨で氾濫した球磨川の濁流が流れ込み、建物内は約1.5メートルの高さまで浸水。

展示されていた熊本県や人吉市の文化財、相良700年の貴重な史料など31点が被災しました。

さらに、江戸時代に相良藩の家老によって造られた深さ3メートル以上の『謎の地下室』も完全に水没しました。

その後、人吉市が国の補助金などを活用し、総事業費2億4390万円余りをかけ  災害復旧工事を行い、今月11日にリニューアルオープンしました。

今回のリニューアルでは、体験型の展示がメインとなっていて、人吉城や文化財をより身近に感じることができます。
また、縦2.4メートル、横7メートルの大型スクリーンでは、人吉についての歴史を学ぶことができるほか、パズルのように石垣を積み上げる体験コーナーも設けられています。

このほか、5年前の水害を教訓に水に漬からない高さに電気設備などを設置。

また、6月から9月にかけての出水期には実物史料の展示を控え、デジタル化された
古文書や絵図を展示するなど、浸水対策が講じられています。

【人吉温泉女将の会さくら会 有村政代 会長】
「やっとできあがったので『人吉のPRにお客さまをどんどん紹介できるね』ということで、ワクワクしている」

【来館客】
「待ちに待って、5年ぶりに来た。なかなかきれいで、いいなと思った」

そして、あの『謎の地下室』も被災前と同じように見学することができます。

【入館料 個人 330円/高校生以下は無料】

この『謎の地下室』。
浸水した後、日がたつにつれ水をかき出す作業をすることもなくどこからか水が抜けていき、元の姿になるという現象も確認されています。

人吉市の教育委員会は、この現象が地下室の謎を解く重要な「鍵」になるとみて、調査を続けています。

テレビ熊本
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