4月に開幕した大阪・関西万博は、あっという間に折り返しを迎えました。

そこで「注目を集めた”あの問題”今、一体どうなった?」をテーマに、「大屋根リングを襲ったユスリカはどうなった?」「“並ばない万博”どこへ?」などを調査。

万博に何度も通っている谷元星奈アナウンサーが徹底的に調べました!

■来場25回! カンテレ万博マスター谷元アナが「問題のその後」を緊急調査

4月13日に開幕した大阪・関西万博も、10月の閉幕に向け、あっというまに折り返し。

ここまで私たちに色んな学びや、驚き、そして、出会いを与えてくれました。

一方で開幕後、多くの「問題」や「トラブル」も指摘されてきた万博。

関西テレビ「newsランナー」は、開幕からちょうど3カ月となった7月13日、「問題のその後」を緊急調査しました。

調査したのは、「カンテレの万博マスター」こと、谷元星奈アナウンサーです。

【谷元アナ】「きょうで25回目です。逆になんでこないんですか?楽しいこと全部目撃したいと思ってます。色んな国がわざわざ大阪に集まって、文化とか、食べ物を持って来てくれる。全部食べないと嫌じゃないですか?ぐーってなりません」

(Q.知らないことがあったら許せない?)
【谷元アナ】「許せない!全知全能でありたい」

万博のすべてを知りたい谷元アナウンサー。

■「並ばない万博」はいまだ実現ならず

早速、会場内で、3カ月間の「変化」を探します。

【谷元アナ】「自販機でスポーツドリンク買われてるんですけど、お昼過ぎで売り切れている。これ心配。3カ月前だったらありえなかったけど、7月入ってからぐらい…スポーツドリンクが手に入らなくなって、私は自分で持ってくるようになりました」

【谷元アナ】「ミャクミャクのぬいぐるみくじ、外れなし。きょうもにぎわってるんですけど、聞いたら、あれすごくないですか、入場規制中!3カ月前、開幕当初来た時、私とおじいちゃん2人しか並んでなかった、すぐひけたのに、今この列、びっくりですね」

残念ながら、開幕前に目指していた「並ばない万博」は、いまだに実現されていないようで…。

【谷元アナ】「こちらがイタリアのパビリオンです。パビリオンの前もかなりの列があるんですが、リングの下見てください。ずらーっと大行列です。どんどん美術品が追加されるので、口コミが広がって、だんだん列が長くなった印象…追いついてないです、また行かなきゃいけない」

■便利で話題に「非公式マップ」

一方で、気になる光景が。

【谷元アナ】「うちわ持っている人いますね。うちわに地図を貼り付けて持参されています」

会場には「マップうちわ」を持つ人があちらにも、こちらにも。

一体、これは・・・?

【うちわを持っている人】「これ(うちわ)はXから。これすごい有名なんですよ!」

(Q.これはどこから?)
【うちわを持っている人】「“つじ(Xのユーザー)”という有志の方が作ったマップ。それをダウンロードして」

訪れた人たちが持っていたのは、Xで投稿されたことで話題になっているという「非公式マップ」。入場方法などの情報が地図の中にまとめられていて、便利だと大人気になっていました。

【うちわを持っている人】「大屋根リングの番号も振ってあるので、すごい分かりやすいから。これだけで全てが分かっちゃう感じ」

■情報を独り占めしない 「みんな便利なんじゃないかな」SNS駆使して万博を楽しむ

さらにマップを「自分用」にカスタマイズした人もいるようで…。

こちらの男性がSNS上で公開したのは、「コーヒー」に特化した非公式マップ。会場のどこで、どんなコーヒーを飲めるのか、こまかーい情報が盛りだくさんです。

【「コーヒーマップ」を作ったoka3219さん】「会場で(コーヒーマップを)見ながら巡るっていうのをしたかった。完成して会場で使ってみたら、『これええやん』ってなって。『これアップしたらみんな便利じゃないかな』って」

(Q.コーヒーのおすすめは?)
【「コーヒーマップ」を作ったoka3219さん】「私はストロング系が好きなのでブルンジ(共和国)。しっかりしたコクがあって、酸味もそこまで強くなく」

公式からの発信だけに頼らず、SNSを駆使して、自分にあった情報を収集するという、万博の楽しみ方が広がっているようです。

【谷元アナ】「知った情報を独り占めするんじゃなくてシェアしたい。それでSNSとかマップを使ってみんなに広めていく、こういう流れがあるんですね」

■5月に大量発生「ユスリカ」問題

さらに取材を進めようとした、そのとき。谷元アナの荷物に、異変が!

【谷元アナ】「ユスリカついている」

そう、5月に大量発生した、「ユスリカ」です。当時、大屋根リングの上が、大パニックになり、話題に。

【来場者】「気持ち悪い!」「え、やばい!しつこい、気持ち悪い」「キモい、キモい!」

(Q.今の状況どうですか?)
【来場者】「What a lovely day!」(なんて日なんだ!(笑))

(Q.大丈夫ですか?)
【来場者】「大丈夫なわけないでしょうが、あんた!見てくださいよ周り!」
(Q.噛まない虫らしいですよ?)
【来場者】「噛むか、噛んかじゃないでしょ!数見てくださいよ」「うわっ~うわぁ~ちょっとまったあ」

一方で、6月になると、SNS上では、「ユスリカいなかった」「減ったのでは?」との声も。

■第2波へ突入 さらに9月ころには…「まとめて出る可能性」も!?

「ユスリカ」問題は、その後どうなったのでしょうか?

20年以上ユスリカを研究している山本さんとリングの上に登ってみると。

【谷元アナ】「やばい、ここやばい。ちょうど人の顔のところにまで」

やっぱりいました!ユスリカ。

山本さんによると、ユスリカは猛暑が苦手なので、出現ピークの時間帯が少し遅くなっているとのこと。

そして、6月にユスリカがあまり見られなかったことにも理由があるようで。

【MIZUKEN山本直博士】「卵からふ化して幼虫に。さなぎから成虫になる期間が40日前後と考えられる」
【谷元アナ】「5月(下旬)にピークがあって、40日足すと・・・」
【MIZUKEN山本直博士】「(第2波が)7月の今ぐらいというイメージ」

「第2波」へと突入していた、ユスリカ問題。

となると・・気になるのは、さらに40日後の、「第3波」ですが…。

【MIZUKEN山本直博士】「9月ぐらいになると水温が下がる。ある程度の温度になったら、覚醒スイッチが入って、今まで眠っていたものが、まとめて出る可能性がある」
【谷元アナ】「9月元々出る分と、眠ってた分と」
【MIZUKEN山本直博士】「極端にいうと、そういうことになりますよね」

薬剤を散布すると、ユスリカ以外の生き物も殺してしまうため、抜本的な対策は、困難。来場者それぞれが、対応を考える必要がありそうです。

【谷元アナ】「もう人間が、ユスリカが発生する時間帯に(大屋根リングに)あがらない」
【MIZUKEN山本直博士】「嫌なら上がらない、いてもいいなら上がって、いいですよということ」

折り返しを過ぎ、変わったことも、変わらないこともあった、万博会場。残り3カ月、私たちにどんな景色を見せてくれるのでしょうか。

■採算面はどうなった!? 当初の黒字化ライン超える見込みも…「まだまだ油断できない」

さらに気になるのが採算面です。

なんと開催期間が残り3カ月ですが、一般来場者数が1000万人を突破しました。

チケットの販売数は7月11日時点で1590万枚を超え、当初想定の黒字化ラインが1840万枚でしたが、それを上回る見込みだそうです。

【関西テレビ 加藤さゆり報道デスク】「でもこれ、当初の想定なんですよね。やっぱり今もまだ、頭を悩ます問題たくさんあって、例えばパークライドという会場の外からバスに乗って駐車場から来ると。これがまだ利用が低迷してるんですよ。この分、運営費でまかわなきゃいけない。赤字になってくるかもしれないとか、このあとの3カ月は、台風とか地震とかもありますよね。本当に予期せぬことは、まだまだありますので油断はできないと思います」

【吉原功兼キャスター】「熱中症対策とか、これからまだ混雑している所があるから、増えてきた時の混雑緩和策とか。色々まだまだ課題というのはありそうです」

(関西テレビ「newsランナー」2025年7月14日放送)

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