東京は10日夜の雨によって気温が10度ぐらい下がり、10日の暑さから一転して涼しいと感じる気温になった。街中を歩く人も長袖が増えた。一方、東海・北陸よりも西の各地は11日も35度に迫るような暑さとなった。
11日の最高気温は以下の通り
札幌25.3度(前日-2度)
仙台22.0度(前日-4度)
東京25.1度(前日-11度)
新潟32.4度(前日+3度)
金沢31.7度(前日-1度)
名古屋33.9度(前日-1度)
大阪36.5度(前日+1度)
広島34.8度(前日-2度)
高知33.5度(前日-1度)
福岡34.9度(前日+2度)
鹿児島32.0度(前日+2度)
那覇31.1度(前日-1度)

このように11日(金)は、関東や東北地方の太平洋側で気温が下がった。その理由は、「オホーツク海高気圧」だ。高気圧から時計回りに吹き出す風がオホーツク海の冷たい海の上で冷やされ、関東や東北地方の太平洋側に吹き付けて気温を低下させた。風の吹く高度が1000メートル以下のため、風が山を越えられず、このため、冷気が関東平野や東北地方の太平洋側に溜まってしまうのが特徴。この風を「北東気流」や地域によっては「やませ」という。

これが長引くと冷夏になるが、今回は一時的だ。
オホーツク海高気圧は今後、徐々に温暖化して、夏の太平洋高気圧と同化して行くだろう。12日(土)は、その途中段階で、高気圧がオホーツク海から太平洋に移動して、関東や東北地方に吹き付ける冷たい風が11日よりは弱まる。その分、気温も11日よりは上がるだろう。

そして、日曜日になると、オホーツク海高気圧は太平洋高気圧と同化して、冷たい風は吹かなくなり、涼しくなった関東や東北の太平洋側でも厳しい暑さが再び戻ってくる。熱中症に注意してほしい。

そして、12日には日本の南の海上に台風が発生して、伊豆諸島や関東、東北に接近するおそれもある。

さらに、その後に来る熱帯低気圧は各地に大雨をもたらす可能性がある。来週は台風や大雨などの情報に注意してほしい。
執筆:三井良浩(フジテレビ気象センター)