2022年、仙台市青葉区のアパートで知人の男性を殺害して、遺体を切断し、若林区荒浜に遺棄した罪などに問われていた女に対し、仙台地方裁判所は7月10日、懲役21年の実刑判決を言い渡しました。

判決を受けたのは、住所不定・無職の山口優被告です。起訴状によりますと、山口被告は2022年11月、交際相手の前田広樹被告と共謀し、青葉区のアパートで知人の佐藤大貴さんの首をタオルのようなもので絞めて殺害。さらに、浴室で遺体をチェーンソーで切断した後、キャリーケースに入れ、若林区荒浜の土の中に遺棄した罪に問われています。

これまでの裁判で、山口被告は死体損壊と遺棄については起訴内容を認める一方、殺人などについては「佐藤さんのてんかんの発作を抑えるために、鼻と口をタオルでふさいだ結果だった」と否認していました。

7月10日、仙台地裁で開かれた判決公判で須田雄一裁判長は、「佐藤さんのてんかんの発作の状況からすれば、タオルを押し当てたとは考えづらい」「自首当初は、山口被告が首を絞めたと証言している」などとして、山口被告の犯行と認定。

一方で、殺害の前に佐藤さんに暴行を加えけがをさせたとされる傷害の罪については、「前田被告と山口被告の共謀があったとまで推認するのは無理がある」として、山口被告については無罪としました。

これにより山口被告に対し、懲役26年の求刑に対し、懲役21年の実刑判決を言い渡しました。

弁護側は控訴の有無について明らかにしていません。

この事件を巡って、仙台地裁は共犯の前田被告に対し、懲役25年の実刑判決を言い渡していて、前田被告は控訴しています。

仙台放送
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