梅雨明け前だというのに夏本番を思わせる猛暑が続き、農作物にも影響を与えています。農水省が調査した夏野菜の価格では、ピーマンは1キロ当たり527円で平年より92円、キュウリは368円で平年より89円高くなっています。気温の乱高下による生育不良が影響しているということです。夏野菜の高騰の影響は福井県内にも及んでいるのか調べてみると、全国とは違った傾向が見られました。
倉地恵利アナウンサー:
「こちらにはトマトやキュウリなど夏野菜が並んでいます」
観測史上最も暑い6月となった県内でも、旬の野菜への影響が心配されます。ところがスーパーの担当者に聞いてみると「(猛暑の影響で高くなっているものは)今のところない。むしろ全体的に安いという印象」という回答が。
全国と同様、ピーマンは平年より高くなっているようですが、全国で価格が上がっているトマトやキュウリなどは価格が安定しているといいます。
店によると、季節の野菜は地場産のものが出始めると価格が下がる傾向があるといいます。実際、価格が安定しているというトマトは60%、キュウリは90%が県内産です。担当者は「福井県は順調に野菜がとれているとみている」と話します。
全国的には野菜が高騰してますが、県内は生産地としての恩恵があるようです。
しかし客側の印象はというと―
「(最近の野菜の価格は)高くなってますよね。全体的に高い」
「安いものと安くないものがある。キャベツは今までよりは安いけど、全体的に高い」
「(安くなっている印象は)ない。全部高いと思う」
店側の印象とは裏腹に、消費者の感覚としてはコメや卵などの高値などや度重なる食料品の値上げも相まって安さを実感できていないようです。
取材したスーパーでは、少なくともお盆頃までは野菜は平年並みの価格が続くのではないか見ています。
ところで、この猛暑によって売れに売れている商品もあります。
「氷菓です。例年よりも早めに仕入れを増やし拡大もしている。氷菓に関しては去年の2倍の売り上げ」(店の担当者)
アイス全体では2024年の同じ時期と比べて135%の売れ行きです。また、かき氷などの氷菓はこの時期からコーナーを拡大しますが、今年は6月の猛暑を受けて2、3週間早めたということです。
天候は商品の価格や売れ行きを大きく左右します。この夏は、昨年より気温が高くなることが予想されていて、今後、身近な食品に影響が出る可能性があります。