兵庫県三田市の田村克也市長は、新潟県上越市の中川幹太市長が「三田市の食べる米はまずい」と発言したことについて、10日午後1時ごろから取材に応じ、「理解できない。いまは謝罪は受けられない」と述べました。

田村市長は発言に対して抗議し、中川市長はきのう=9日、緊急の会見で謝罪していました。

田村市長は、この謝罪会見をすべて見たと明かした上で、受け止めについて次のように述べました。

【三田市 田村克也市長】「ただただ、農業者、そして関係者の皆様のですね、努力・思い、今後の風評被害の影響を考えると、強い憤りを感じているということには変わらない。

そして取り返しのつかない重大な誤りであるということで、関係者の努力や産品に込められた思い、これを踏みにじるものだということは、何ら変わらない受け止めであります」

そして上越市の中川市長が会見で、発言の経緯について、「(三田市に住んでいた)30年以上前に食べていたお米の感想として、どこの産地のお米か分からない中で『おいしくない』と話したものである」と、特定の産地について挙げたものではないと説明したことを踏まえても、「理解できない」と述べました。

【三田市 田村克也市長】「ある意味発信された内容経緯をですね、マスコミの皆さんが報道された内容を加味してもですね、私としては理解ができないところであるという感想になります」

■上越市長と電話「信頼回復最優先で」謝罪は「農家にも謝罪する場調整中」 三田市には「上越市民・新潟県民を名乗る人から謝罪」も

また「謝罪はまだ受けられない」と話したものの、上越市の中川市長と直接電話で「2~3分話した」とも明かし、「今後三田米の信用回復、そして三田米を作られている農業者関係者に対して、信頼回復を最優先でやって欲しい」と求めたほか、謝罪を希望する中川市長に対し、「7月中に農家に対しても謝罪の場を設ける方向で調整している」と説明しました。

【三田市 田村市長】「きのう中川上越市長からの電話は大体2~3分ぐらいでした。大変ご迷惑をかけたという内容でありました。それに対して、私から農業者、そして関係者に対してですね、信頼回復、そして三田市民に対してですね、信頼回復を全力を挙げて今後取り組んでいって欲しいという会話で、だいたい2~3分ぐらいだと。

それから謝罪に三田市に来たいということで、中川市長はきのうおっしゃっていましたけども、一応7月中に、こちらに行きたいという話ですので今調整はしておりますけども、その際、私と農業者の方からも、『市長だけではなくて、農業者に対しても謝罪して欲しい』という声が、いま現実でありますので、それを踏まえまして、どういうふうな形でどこでやるかというのはこれからになると思いますけども、農業者そして関係者の方々に対しても、ご希望の通り、謝罪をするような形での場を設けるというふうに現時点では考えております」

このほか現在三田市には、一連の上越市の中川市長の発言について、26件の問い合わせが入っていると説明し、そのうち11件が「上越市に対して謝罪させるべき」というもので、4件は上越市民、新潟県民を名乗る人からの謝罪だったということです。

■斎藤知事も「我が家は三田米 非常に価格もお手頃で味もしっかりおいしい」

この発言を巡っては、兵庫県の斎藤知事がきのう=9日の定例記者会見で記者から受け止めを聞かれ、「我が家は三田米でして」と明かすとともに「非常に価格もお手頃で味もしっかりおいしい」と話していました。

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。