9日に緊急会見を開いたのは、新潟・上越市の中川幹太市長です。

中川市長:
多大なるご迷惑をおかけしてしまったことに、心から深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。

頭を深々と下げた中川市長。
謝罪したのは、コメに関する発言です。

7月1日、ふるさと納税専門官の委嘱式で、中川市長はかつて自身が住んでいた兵庫・三田市について「食べるコメ(主食用米)はまずい」という発言をしていたのです。

さらにその2日後、上越市内の専門学校での特別授業でも、「三田市の食べるコメ(主食用米)はあまりおいしくない」などと発言。
発言を知った三田市の田村克也市長は7日、中川市長に「日ごろの努力や産品に込められた思いを愚弄(ぐろう)するもの。強い憤りとともに、同じ首長として残念でなりません」といった怒りの抗議状を送りました。

抗議状では、公式な場での謝罪などを求めていました。

会見に先立ち、中川市長は8日、謝罪状を送り、9日の午前中には電話で田村市長に謝罪。

中川市長:
三田市はじめ全国の農業者、関係者の皆さまへの敬意と配慮に欠く、軽率で極めて不適切な発言だったと猛省しています。多感な時期を過ごした思い出の場所であり、大切なふるさとである上越市について…、失礼しました三田市について、不適切・不見識な表現を用い、侮蔑に当たるような発言をしたことは弁明の余地もございません。

一方で、発言の経緯については「(三田市に住んでいた)30年以上前に食べていたお米の感想として、どこの産地のお米か分からない中で『おいしくない』と話したものである」と、特定の産地について挙げたものではないとしたものの、発言については撤回したいと述べました。

さらに、「おわび、謝罪をしなければいけない最優先事項だと思っておりますので、私のことについては、まだ思いが至っていない。(Q.謝罪が終わるまでは市長の任にとどまる?)繰り返しになるが、皆さまにおわびするのが最優先」と述べました。

中川市長の不適切な発言は、就任から相次いでいます。

2024年6月には企業誘致を巡り、「工場では高校卒業程度のレベルの人が働いている」と市議会で答弁し、辞職勧告を受けたこともあります。

中川市長:
(Q.どうして失言を積み重ねるのか思い巡らせた?)もう少し謙虚になって取り組まなければいけないと思っている。

中川市長は、三田市産を含む兵庫県産米の評価の回復や関係者の信頼回復に向け誠心誠意を尽くし、今後の取り組みについて改めて報告するとしています。

NST新潟総合テレビ
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