愛媛県松山市に本店がある明屋書店が、一部の店舗で9日から24時間営業をスタートさせました。通常の営業時間に加え、午後10時から翌朝10時までを無人営業にします。背景にあるのは書店業界を取り巻く厳しい環境。生き残りをかけた試みです。
明屋書店は第二次世界大戦が始まった86年前の1939年に松山市で創業。2025年時点では全国で71店舗を展開しています。
この書店の本社がある市内の中央通店で、24時間営業の試みが9日にスタートしました。
小川日南アナウンサー:
「きょうから24時間営業が始まるこちらの本屋、午後10時から無人で営業を行うということなんですが、利用者はスマートフォンを使って入ります」
通常の営業は午前10時開店、午後10時閉店。24時間営業では午後10時から午前10時の間を無人で営業します。
明屋書店・早稲田譲治営業本部長:
「夜の時間帯であっても早朝の時間帯であっても、いつでも本が買えることを定着することによって、お客さまが本に対して新たなふれあい、本に接する機会を提供していきたい」
利用方法は簡単。入口にある専用のQRコードを読み取って店に入るだけ。あとは自由に本を選び、セルフレジで会計します。会計は現金やクレジットカードのほか、電子マネーも一部利用可能。通常の営業時間では使える図書カードなどでの支払いはできません。
利用客:
「夜中とかコンビニくらいしか開いてないと思うんですよ。そういう時に便利な書店が開いてくれるんだったら、すごいありがたい」
利用客:
「最近アニメ化する漫画とかが結構あって、夜見ていて次の話が気になるから漫画買いに行きたいってなったときに、買いに来れるんだったらいいメリットになるんじゃないかと思う」
防犯対策は入店する際にした認証や防犯カメラなどで行うということです。
この24時間営業の試みの背景にあるのは、書店業界を取り巻く厳しい状況。書店がない地域も全国で27%に上るといいます。
早稲田譲治営業本部長:
「弊社としても店舗でいかにニーズを掘り起こして生き残っていくかということは、絶えず模索しているような状況です。24時間営業がお客さまにとっても弊社にとっても、今後の存続につながるような形にチャレンジできる機会を今回得たと思う」
老舗の書店が提案する新しい本屋のカタチ。多様化する消費者のニーズを掘り起こせるか、新たな取り組みが始まります。
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