「コメはまずい」などと発言した新潟・上越市の中川市長が、「軽率で極めて不適切な発言であったと猛省している」と話し、謝罪しました。
上越市の中川幹太市長は7月1日にふるさと納税専門官の委嘱式で、自身がかつて住んでいた兵庫・三田市について「食べるコメはまずい」「酒はおいしい」などと発言しました。
この発言に対し、三田市の市長から抗議状が送られる事態になっていました。
これを受け、中川市長が9日、会見で謝罪しました。
新潟・上越市の中川幹太市長:
おいしい米作りに、日々懸命に取り組まれている三田市をはじめ、全国の農業者、関係者の皆さまへの敬意と配慮に欠く、軽率で極めて不適切な発言であったと猛省しております。
中川市長は過去にも「工場では高卒レベルの人が働いている」と発言するなど、失言が相次いでいます。
午後3時半から新潟・上越市の中川市長が会見を行いました。
冒頭で頭を下げて謝罪しましたが、その中では30年以上前に食べていた米の感想として、「どこの産地の米か分からない中で、おいしくないと話した」と話しました。
さらに、「大切なふるさとである三田市について、不適切・不見識な表現を用い侮辱に当たるような発言をしてしまったことは弁明の余地もない。発言した事実は撤回できないが、可能であれば撤回させていただきたい」と述べました。
さらに、進退について「謝罪が最優先で考えが及んでいない」などと述べました。
宮司愛海キャスター:
謝罪会見での発言というのはどう受け止めますか?
SPキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
産地が不明なお米を食べてまずかったとおっしゃっているのは、もしかしたら炊いた方に対しても謝罪したほうがいい気がしますが。内容としては、真摯に謝っているようにも感じますね。
問題の発言が出たのは上越市役所で行われたふるさと納税専門官への委嘱状を交付する式典の中であって、上越市内の専門学校の生徒への特別授業の場だったということです。
市長は、「基本的には上越市の米がおいしいということを言いたかった」、この中でこういった発言をしてしまったということです。
宮司愛海キャスター:
この説明はどう感じますか?
SPキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
これはよくある手なんです。その場の皆さんを喜ばせるために「上越市のお米は世界一です」と肯定的な表現にとどまればよかったんですが、どこどこがまずかったという比較対象を作ることで、地元の人は喜ぶかもしれないですが、政治家の場合はそれが外に漏れることもある。皆さんがオーディエンスである感覚を意識しないと、ちょっと危機意識が足りないと感じます。
これについて、かつて三田市で生活していた過去を持つ中川氏の発言について、三田市の田村市長が抗議状の中で、「“ふるさと三田”を侮辱する倫理観にかけるものであり、強い憤りと共に同じ首長として残念でなりません」と訴えました。
宮司愛海キャスター:
謝罪を求められて謝罪を行った中川市長、今後、どんなことが必要になりますか?
SPキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
この謝罪で足りないなら、ぜひ、2人でお互いのおいしいお米を召し上がって、褒め合う会を作ってもいいんじゃないかと思います。
以前、愛媛と秋田でありましたが、もしかしたらそういったことが必要になるかもしれませんね。