「100年に一度」の大規模な再開発が進む渋谷や改装プロジェクトが進む池袋。
東京の大改造が続いています。

8日の「ソレってどうなの?」は、「大再開発で東京の街並みどう変わる?」をテーマにお伝えします。

8日、渋谷駅周辺で進んでいる再開発の工事現場がメディアに公開されました。

2030年度に完成予定の「渋谷スカイウェイ(仮称)」。
宮益坂方面から道玄坂方面へと渋谷を東西に結ぶ歩行者デッキで、渋谷駅周辺の街並みが一望できるようになります。

将来的にはハチ公広場から渋谷駅西口など、様々な場所へ直接行けるようになり、渋谷駅周辺の施設にアクセスしやすくなるわけです。
電車での移動も、JR線と私鉄の乗り換えが楽になります。

さらに2031年度には、渋谷スクランブルスクエアの中央棟と西棟が完成予定です。
2034年度には、ハチ公広場の整備が完了する計画となっています。

担当者:
現状、渋谷の駅前は広場なども工事中のところもあり混雑している。2030年度をめどに大きく改善するのは、今回の改修のポイント。デッキ階がつながることで流動(人の流れ)がばらける。歩行者がよりスムーズに、快適に歩いて行ける空間ができる。

「100年に一度」といわれる渋谷の再開発の最終章。
街の人たちからは、「信号や横断歩道が車が多くて渡りにくい。(再開発で)そういうのができるといい。新しいショッピングモールなどあっち(西口・南口)にできているイメージ。(西口・南口に)行きやすくなったらいい」「えっすごい!はじめて聞いた。(スカイウェイを)使いたい。道が混雑して進めないことが多いから、ありがたい。(Q.再開発完成は9年後)『学生のころこんなだったが、今こうなっているんだ』という感動が楽しみ」など期待の声が上がります。

なぜ渋谷はこれほど再開発をするのか、不動産に詳しい専門家の山本直彌さんに聞きました。

さくら事務所・山本直彌取締役副社長:
渋谷に観光、インバウンドも含めて海外の人が来た際に“迷路”のよう。場所がわかりづらいのが渋谷駅で従来からあった課題。スカイデッキは「展望する」「観光地で利用する」という側面もある。(観光客など)そういった人たちが、よりわかりやすく移動するという側面も。そこの中にさらに観光できる施設があると、より「利用しよう」「行ってみよう」という考えになっていく。海外の人に対しての効果も非常に大きいのでは。

山本さんは、迷路のようだった渋谷が行き来しやすい街になることで、他にもメリットがあるといいます。

さくら事務所・山本直彌取締役副社長:
一番大きいのは商業的効果。より多くの人が往来し、より多くの商業施設にビジネスチャンスが生まれる。

一方、リニューアルオープンの第1弾を9日に控えた西武池袋本店では、3階のコスメティックスフロアが公開されました。

ワンフロアに首都圏トップクラスとなる47のブランド、1700平米という広さを誇るコスメティックスフロア。

キャッチフレーズは「日本最大級の美のテーマパーク」です。

ブランド専用の「キャビン」と呼ばれるフェイシャルルームも、1つだったものを6つに増やしたということです。

また、幅広い世代のニーズに対応するため人気のハイブランドがそろい、男性の美容部員の数も11人に増員されます。

西武池袋本店・寺岡泰博店長:
駅ターミナルなので、これまでの従来のお客さまを大事にすること自体変わってない。その上で、これまで取り切れてなかった富裕層のお客さまや他のエリアのお客さまは、これからしっかりと狙っていきたい。元々この百貨店はそこまでインバウンドが多い店ではなかった。そういう意味では、これからそういったお客さまに来ていただきたい。インバウンドの方々は『トータルでクイックにまとめて買いたい』という需要もあると思うので、専用カウンターのようなものを今回用意した。

渋谷や池袋など都心の再開発が進む裏にはどんな理由があるのでしょうか。

さくら事務所・山本直彌取締役副社長:
ターミナルの駅と言いながら、片一方の出口では人気があって、そうでもないところは人通りまばら。そこの人の流れを潤滑に、なるべく分散させていくというところは再開発が持っている期待効果の1つ。それらを狙った再開発でもあるというところが特徴。

様々な場所で行われている再開発。
東京の大改造が続いています。