カボチャ?レモンのようなかわいい形
皮ごと食べられる「コリンキー」は、見た目も味わいも驚きのカボチャ
愛媛県松山市の産直市場「太陽市」では、今、特徴的な形と色をした珍しいカボチャが注目を集めている。レモンのような黄色い色と玉ねぎに似た形をした「コリンキー」だ。一般的なカボチャのイメージを覆すこの野菜は、皮ごと生で食べられるという特徴を持つ。

見た目は果物?実はカボチャの仲間
「コリンキーという品種なんです」と説明するのは、産直市場の店長。一見するとカボチャには見えない外観に、多くの買い物客が足を止める。
コリンキーは未熟なうちに収穫されるため、生のまま皮ごと食べられるのが最大の特徴だ。さっぱりとした風味で、名前の通り「コリコリ」とした食感が楽しめる。
「色の違いで熟し具合が違うんです」と店長は説明する。未熟な黄色いものは水分が多く果肉が柔らかい。一方、熟したオレンジ色のものはねっとりとした食感で甘みが増す。同じ品種でありながら、熟度によって全く異なる味わいを楽しめる。

栄養たっぷりの健康食材
色鮮やかなコリンキーには、健康や美容に役立つ栄養素が豊富に含まれている。
「βカロテンは体内でビタミンAに変わり、目や皮膚の健康を助けてくれます」と店長は説明する。また、ビタミンB群は体内の代謝をサポートし、疲労回復効果も期待できるという。
さらに食物繊維と水分も多く含まれており、腸内環境を整えて便秘の改善に役立つ効果も期待できる。これほど栄養価が高いにもかかわらず、生で食べられる手軽さが魅力だ。

おすすめの食べ方は「皮ごとサラダ」
店長が勧めるのは、コリンキーとハムを使ったサラダだ。皮ごと薄くスライスしたコリンキーにハムやキャベツを加え、マヨネーズやヨーグルトで和えた一品を試食した取材陣は、「鮮やかですね。歯ごたえがいい」と驚きの表情を見せた。
「キュウリのような食感で、みずみずしくてカボチャじゃないみたい」という感想も。普段カボチャを食べ慣れている人でも、その新鮮な食感と風味に驚くことだろう。

お手頃価格で楽しめる
太陽市では、コリンキーを1個400円前後で販売している。
また、他の馴染みのあるカボチャも豊富に取り揃えられており、丸ごとのカボチャは大きさにもよるが1玉500円ほど。
お手軽なカットカボチャも用意されており、1/2は350円前後、1/4は180円前後で提供されている。

保存方法と活用のコツ
コリンキーの保存方法は一般的なカボチャと同じだ。
種とワタを取り除き、ラップで包んで冷蔵庫に入れれば良い。1週間を目安に食べきるのがおすすめだ。
「旬の夏野菜を食べて元気に過ごしましょう」と店長は話す。
梅雨が短かった今年だが、農家の努力により野菜への大きな影響はないとのこと。これから夏本番を迎える中、みずみずしく栄養豊富なコリンキーは、暑い季節を乗り切るための強い味方になりそうだ。
