「全力で努力して楽しむ」 愛媛のフェアリー、世界の舞台へ
13m四方のマットの上で、リボンを自在に美しく舞う。
愛媛県松山市にある聖カタリナ学園高校3年の島﨑もも選手は、6月の県高校総体では圧倒的な演技を見せ、新体操個人の部3連覇という快挙を達成。
1年生から出場してきたインターハイへ、3度目の切符を掴んだ。

3連覇の先にある高い目標
聖カタリナ学園高校3年・島﨑もも選手:
「リボンはうまくできて、うれしかったんですけど、フープでは少しうまくいかなくて、インターハイで(県大会のような)演技をやってしまったら、目標にしている優勝は絶対にできないと思いました」
一昨年、去年とインターハイは惜しくも準優勝、リベンジに向け、ひたむきに練習に励む島﨑選手。

後輩たちの憧れの存在に
そんな彼女の経歴は実に華やかだ。
立ち姿の美しさがコーチの目に留まり、小学1年で新体操を始め、去年は日本代表として初めて世界の舞台に出場。(2024年5月ワールドチャレンジカップ・ポルチマン大会 結果は21位)
表現力に磨きをかけた今年春の高校選抜では見事、日本一に輝いた。

小中学生と一緒に週5日練習
島﨑選手が所属する松山市の新体操クラブ「エステラRG」。
全国出場を目指す「選手コース」の小中学生と一緒に、週5日練習している。
松前中学2年・小山杏選手(U12強化選手):
「ももちゃんは私にとって一番の憧れの存在で、私もももちゃんみたいに全国で戦える選手になりたいと思っています」
北条北中学1年・高橋杏珠選手:
「海外に行ったり、インターハイで2位になったももちゃんを、とても尊敬しています」
島﨑選手:
「(小さい子たちが)一生懸命練習している姿を見て、私も頑張ろうとすごく思えるし、私がやっている技をどんどんできるようになっているので、私も負けないようにがんばりたいと思っています」

世界と日本一を目指して
8月にインターハイを控える島﨑選手は7月、ルーマニアで開かれる国際大会にも出場。
立て続けに大きな舞台を経験する島﨑選手は、技の精度などにさらなる磨きをかけている。(WCC・クルジュナポカ大会7月23日~29日・インターハイ8月8日~山口県)

「全力で努力して楽しむ」青春の姿
エステラRG 高橋瑛味子コーチ:
「そこスピード感ほしい、回転のスピード感、それももっと前にいける?」
高橋瑛味子コーチ:
「失敗があったところもカバーできる強さであったり、本番に強くなったかなと思う」
島﨑選手:
「この1年は後悔のない1年にしたくて、今までやってきたことを自信に変えて、インターハイ、7月に行われる世界大会に向けて、日々大切にしたいなと思っています」

高みを目指す島﨑選手
学校が始まる前には朝練。さらに放課後は、学校の部活動でも鍛錬。高みを目指す島﨑選手は時間を見つけて、新体操と向き合っている。
島﨑選手:
「朝練は技も練習するけど筋トレもしたりしていて、次の練習で直せるようにイメージトレーニングを。3食しっかり食べるけど、運動を汗かくまでやって早く寝ることを大切にしています」
高校生活の集大成、最後のインターハイに向け、愛媛のフェアリーは努力を惜しまない。
島﨑選手:
「私にとっての青春は、高校生最後の今しかできないことを全力で努力して楽しむことだと思っています」
