ギリシャ・クレタ島で4日、異常熱波による山火事が強風で拡大し住宅が焼失、住民と観光客ら約5000人が避難した。消防隊230人とヘリ10機が出動したが延焼は続き、高齢者4人が煙を吸い治療を受けた。ギリシャ各地では火災危険度が急上昇しており、当局は広域に警戒を呼び掛けている。

ギリシャ各地で異常な熱波…同時多発的に山火事発生

エーゲ海に突き出たギリシャ・ハルキディキ半島で撮影された山火事の映像を見ると、山から立ち上る黒い煙が、見る見るうちに澄み切った青空を飲み込んでいく。

この記事の画像(11枚)

ギリシャ各地では今、異常な熱波の影響で大規模な山火事が同時多発的に発生している。

観光地としても人気のクレタ島では、強風によって火が燃え広がり、一部、麓の住宅などに被害が出ている。

さらに被害が拡大する恐れがあるため、住民らが避難している。

地元住民:
こんな山火事を見たのは初めてだ。

地元住民:
山火事で何も残っていません。すべて破壊されました。

クレタ島で5000人避難も…現場では消火活動難航

強風に煽られ、山火事は現在も延焼が続いているという。

消防士らが懸命の消火活動を続けているものの、火の勢いが衰える気配はない。

地元当局は消防士230人と消防車46台、ヘリコプター10機を出動させて山火事に対応した。しかし、消火活動は困難を極めていると現地メディアは報じている。

クレタ島では、この山火事によって住民や観光客など約5000人が避難した。

また、呼吸器系に不安を抱える高齢者4人が煙を吸うなどしたため、治療を受けたという。ギリシャ当局は、国内各地で火災のリスクが高まっているとして注意を呼び掛けている。
(「イット!」7月4日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(11枚)