■相次ぐ卑劣な事件「教育への信頼」が大きく揺らぐ中で保護者は何を思う?

 全国で相次ぐ現役教師による児童の盗撮事件。

 子どもたちの安全を守るために必要な対策と保護者の不安を緊急取材しました。

 6月、逮捕された名古屋市立の小学校教師・森山勇二容疑者は2024年9月ごろ、女子児童の下着を盗撮しSNSのグループに共有した疑いがもたれています。

 捜査関係者によりますとグループには10人ほどの小中学校の教師が参加していたとみられています。

 森山容疑者が勤める小学校の保護者説明会では校内に盗撮用のカメラが残っていないか、心配する声が上がっていました。

 「(盗撮カメラは)教員で探せるところは探したと言ってたけど。不満不安がまだ残っている」(説明会に参加した保護者)

 教育の現場に疑念が生じる状況は、熊本でも…

 「ストレス発散やスリルを味わうためにやってしまった」(熊本県の男性教師)

 男性教師が盗撮目的で教室内で女子児童のスカート内をバインダーで挟んだスマホで撮影するなどし懲戒免職処分に…

 さらに7月1日には埼玉県で小学校の教師が盗撮目的で教室に侵入した疑いで逮捕。

 プール授業のために着替えをする女子児童を筆箱に入れたスマホで盗撮しようとしたとみられています。

 教育への信頼が大きく揺らぐ事件が相次ぐ続く中、道内の保護者は…

 「信じられないです。許せないですね」

 「そういう小学校に行かせたくない」

 「先生も信じられない時代になってしまった」

 「良いことと悪いことをわかっているのが先生ですから(盗撮など)してほしくない」(いずれも街の人)


■防犯アドバイザーは指摘する「衝撃的だと思うが“性善説“では(子どもを)守れない。大半の先生はまじめに仕事をしているがやはり考えが良くない教師が混ざっている。これだけ(事件が)発生しているということは(良くない教師が)いるという前提で対策が必要」

 子どもたちを被害から守るにはどうしたら良いのか。

 防犯アドバイザーの京師さんはこう指摘します。

 「衝撃的だと思うが“性善説“では(子どもを)守れない。大半の先生はまじめに仕事をしているがやはり考えが良くない教師が混ざっている。これだけ(事件が)発生しているということは(良くない教師が)いるという前提で対策が必要。こういった性的指向は依存症と同じで治療しなおしていくほかありません。学校側の対策としては、盗撮のカメラが設置されていないか定期的にチェックすること。抜き打ちで教師の荷物チェックをする」(防犯アドバイザー 京師美佳さん)

■女子児童の上半身を盗撮し「児童ポルノ製造」も…北海道でも相次いでいた「教師の盗撮」

 北海道教育委員会によりますと、こちらは過去に北海道内で起きた盗撮による教師の懲戒処分をまとめたものです。

 ・2023年度 高校  40代 見学旅行中 面識のない女性のスカート内を撮影

 ・2022年度 小学校 40代 女性職員トイレに小型カメラ

 ・2018年度 高校  20代 スマホで女性のスカート内の撮影を狙う

 ・2018年度 中学校 30代 女性の着替えをカメラで盗撮

 ・2018年度 小学校 30代 男女共同トイレにカメラを設置

 ・2018年度 特別支援学校 40代 女子トイレで女性を動画撮影

 ・2018年度 中学校 40代 女子児童の上半身を盗撮・児童ポルノ製造

 ・2018年度 中学校 30代 商業施設などで女性のスカート内を撮影


■7月11日までに「隠しカメラ」がないか“緊急点検”するよう通知…「私用スマホ」での撮影禁止も

 全国で教師による盗撮が相次ぐ深刻な事態について、北海道教育委員会は7月4日、学校などに通知を出しました。

 〈新たな取り組み〉

 ・7月11日までに「隠しカメラ」の緊急点検

 ・私用スマホでの撮影禁止


■「光るものはないか」「不審な置物などがないか」確認を

 一方、防犯アドバイザー 京師美佳さんは学校で子どもたちが身を守る方法として

 ・光るもの(カメラの録画ランプなど)はないか

 ・不審な置物などがないか

 を確認するよう、対策を呼び掛けています。

北海道文化放送
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