7月3日に公示された参議院選挙で、愛知選挙区は“全国の縮図”と言えそうです。自民・立憲・公明といった既成の主要政党に、「参政」などの新興勢力が割って入れるかという、今回の選挙を象徴する構図となっています。

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愛知選挙区の改選数は「4」です。過去2回はいずれも「自」「公」「立」「国」の既成政党が座った4つのイスをめぐって、今回は14人が名乗りを上げています。7月3日の第一声で、各候補は何に一番時間をとって訴えたのかをまとめました。(届け出順)

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れいわ新選組の新人で、弁護士の辻恵さんが第一声で強く訴えたのが「消費税の廃止」です。国民の手元に残るお金を増やし、経済を活性化したいと主張しました。

れいわ・辻恵氏:
「給付も減税も両方やればいいんだ。日本の30年来のこの落ち込んだ経済と国民生活の仕組みを根本から変える」

旧統一教会の現役信者で、諸派の新人・石原悟さんは、信教の自由や旧統一教会への解散命令の不当性などを訴えました。

諸派・石原悟氏:
「私自身の信仰宗教の根源である世界平和統一家庭連合を解散させようとしており、憲法違反でございます」

共産党の新人・須山初美さんが第一声で最も力を入れたのは「消費税の減税」、大企業や富裕層への税負担を見直すことで、実現できると訴えました。

共産・須山初美氏:
「大企業、富裕層への行き過ぎた減税を正せば、消費税5%減税、ずっとその先にゼロを目指すことができるのではないかと」

国民民主党の新人・水野孝一さんは、第一声ではいわゆる「年収の壁」の見直しやガソリン税の暫定税率の廃止など、手取りを増やす政策を訴えました。

国民・水野孝一氏:
「手取りが増えて消費が拡大し景気が良くなる、そして雇用も拡大する、そんな好循環をつくっていかなくてはならない」

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自民党の現職・酒井庸行さんは、第一声では成長戦略や賃上げに関する話題に多くの時間を割きましたが、自身も関与していた派閥の裏金問題への言及はありませんでした。

自民・酒井庸行氏:
「私たちの生活を豊かにするためには何が必要か、それは労働賃金でしょう。皆さんの給料を上げなければ」

公明党の現職・安江伸夫さんは、日本一若い参議院議員。子育て、教育の負担ゼロの実現など、第一声のおよそ半分で少子化対策に言及しました。

公明・安江伸夫氏:
「0、1、2歳児の保育料を0円に、出産費用を0円に、給食費の負担も0円に。子育て、教育にお金のかからない社会を実現していきたい」

諸派の新人・横山緑さんは、第一声ではNHK受信料の廃止に加え、いじめやひきこもりの問題解決に取り組みたいと訴えました。

諸派・横山緑氏:
「弱者、特にですね、SNSでいじめにあっている人たち、そしてひきこもり。そういった人たちになんとか虹の懸け橋になってうまくやっていきたいなと思っております」

社民党の新人・大西雅人さんが最も多くの時間を割いたのは格差是正について、最低賃金を全国一律で1500円にまで引き上げる必要があると主張しました。

社民・大西雅人氏:
「この、とんでもなく開いてきてしまった日本の格差を是正する。それこそが公正な社会、公正な経済、日本の未来につながっていくことになるんだと」

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参政党の新人・杉本純子さんが第一声で多くの時間を割いて訴えたのが「日本人ファースト」の政治の実現。外国人の受け入れルールの厳格化などを主張しました。

参政・杉本純子氏:
「日本人ファースト、これは外国人差別をして言っているわけではありません。日本人の暮らしがいま苦しいから、まずはそっちを最初に助けていこう。自国民の暮らしを最優先にするのは当たり前だからです」

現役女子プロレスラーで、日本維新の会・新人の広田さくらさん。社会保険料の引き下げに加え、物価高対策として2年間の食料品の消費税ゼロ実現を訴えました。

維新・広田さくら氏:
「社会保障改革、その中でも社会保険料を下げる、こちらものすごく大切な改革です。そして2年間の食品消費税ゼロ」

諸派の新人・園原武嗣さんが第一声で強く訴えたのが「日本を守る政治」の必要性、外国人による日本国内の土地の取得を停止したいと主張しました。

諸派・園原武嗣氏:
「人口が減り、子供たちが減り、農地が荒れ、山が海外勢力に買われ、どんどんひどい問題が起きています。これを止めなければいけない、止める必要があるんですよ」

諸派の新人・田中克和さんが最も訴えたのは、ガソリンの暫定税率廃止など「減税」の必要性、このほか企業団体献金の廃止などについても言及しました。

諸派・田中克和氏:
「減税すれば必ず皆さんの懐が豊かになり、経済復活して給料上がって税収増えれば年金も増やしていけますので、この名古屋で成功した減税を、今度は日本に広げる戦い」

諸派の新人・山根有紀也さんは、AIなどのデジタル技術を活用し、政治と金の流れの透明化や人手不足の解消に取り組みたいと訴えました。

諸派・山根有紀也氏:
「政治とカネの問題がいつまでもずっと議論されている。このような政治の問題をテクノロジーで解決し、皆さまと一緒に未来は明るいと信じられるような国を目指したい」

立憲民主党の現職・田島麻衣子さんは、自民党の政治とカネの問題への批判に加え、食料品の消費税0%の実現など物価高対策についても多くの時間を割きました。

立憲・田島麻衣子氏:
「物価高からあなたを守り抜く、これを全身全霊でやらせていただきたい。食料品の消費税0%にさせていただきます。財源をしっかりとお示ししたうえで、0%に時限的にやらせていただきたい」

既成政党が底力を見せるのか、新興勢力が割って入るのか。注目の投開票は7月20日です。

(東海テレビ)

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