「唐揚げ1個」がSNSなどで「少なすぎる」と指摘された福岡市の学校給食。

子供たちの給食はどう変わるのか、新プロジェクトが動き始めました。

4日、福岡市の舞鶴小学校。

◆児童たち
「おいしい給食いただきます」

子供たちお楽しみの給食の時間ですが、普段とはちょっと違った光景が広がっていました。

◆記者リポート
「教室内に大人が入って見守っています。真剣な表情で聞き取りをしています」

彼らは「もっとおいしい給食プロジェクト」のために集まったメンバーです。

福岡市は、児童にもっと喜ばれる給食の実現に向け、民間の食のプロのアイデアを取り入れるプロジェクトを立ち上げました。

今回顔をそろえたのは様々な分野の食のプロ7人。

中には、インスタグラムのフォロワー数が100万人超の料理研究家Yuuさんや

手軽な時短レシピでTNC「ももち浜ストア」にも出演経験のある料理研究家のSHIMAさん。

さらには、創業60年を超え「鯛茶」が人気を集める名店「割烹よし田」の吉田泰三社長も。

ほかに地元のJAや漁協の関係者も加わっています。

福岡市の給食をめぐっては、今年4月に出された唐揚げ1個の給食が「少なすぎる」とSNSなどで話題に。

市によると、この給食は合計620キロカロリーで1食あたり600キロカロリーという市の基準は満たしているといいます。

◆中学生の母親
「(栄養は)満たされているのかもしれないけど、お腹がいっぱいになるのか不安」

◆中学生
「栄養はあっても、おなかがいっぱいになるかわからない」

こうした状況の中、給食の改善に向け始動したのが今回のプロジェクトです。

この日の献立は「豚肉のしょうが煮」に「すまし汁」です。

いざ実食!

7人のプロたちはどのような課題を見つけるのでしょうか。

◆割烹よし田 吉田泰三 社長
「だしがしっかりとれています。おいしいです。(メニューに肉が多いので)魚も食べてもらいたい。どうやって工夫して食べてもらえるかなと」

◆料理研究家 Yuuさん
「お子さんを持っているフォロワーさんが多いが、人気が出るのは彩りのあるもの。中身がすごく考えられていると思うので、どうおいしそうに見せるか。私の知識が生かせるかなと」

当初の予定時間を超え、熱い意見を交わした食のプロたち。

盛り付けに合わせた食器に変更することや四季が感じられる野菜を取り入れるなど、さまざまな意見が出てきました。

◆福岡市教育委員会 給食運営課 野原健 課長
「既成概念にとらわれず、さまざまな意見をいただくことを目的に開催しておりますので、しっかりと精査をして、給食に反映できるところを反映していきたい」

SNSでは「唐揚げ1個」給食の画像が大きく取り上げられましたが、福岡市では日常的にどんな給食が出されているのか見てみます。

3月の給食では「ミルクねじりパン」「レバーとだいずのから揚げ」「マカロニスープ」「博多あまおう」「牛乳」で合わせて市の基準となる600キロカロリーちょうど。

そして別の日の給食では「麦ごはん」「麻婆豆腐」「キャベツとわかめの煮びたし」「牛乳」で合わせて573キロカロリーでした。

今回のプロジェクトで給食がどう変わっていくのか注目されますが、市の教育委員会は今年度中からさっそく対応可能なものはすみやかに改善を進めていくとしてます。

テレビ西日本
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