7月から国の電気代補助が再開され、東北電力では月々の電気料金が平均的な家庭で前の月より600円ほど値下がりする。日増しに暑さが厳しくなる中、電気代の負担に頭を悩ませながら、子どもたちの熱中症対策に取り組む福島県郡山市の幼稚園を取材した。
■熱中症対策に細心の注意
子どもたちの元気な声が響く郡山市の富田幼稚園。
子どもは「(みなさん暑いですか?)暑いです」と話す。
3日連続で真夏日となった郡山市。幼稚園では、子どもたちに30分に1度の水分補給を徹底させるなど熱中症対策に細心の注意を払っている。
富田幼稚園・宮澤公大事務長は「子どもは自分の体温調節っていうのは大人よりも、難しいので、そのへんはクラスの先生がきめ細やかに気をつけて対応しています」という。
■窓を開けての空調で電気代が悩み
幼稚園では、感染症対策のため窓を開けながら授業を行っている。また、同時に、空調もきかせているため、夏の電気代には頭を悩ませている。コロナ禍以降は、感染症対策で窓を開けながら空調をきかせているため、室内の温度は低めの25℃前後に設定。夏場の電気代は1カ月あたり20万円以上になる。
宮澤事務長は「昨年度の電気代の総額と4年前の電気代を比べると、(年間で)約80万ぐらいは上がってまして…」という。年間の電気代は、年々値上がりし2024年はついに300万円を超えた。
■自助努力も限界に
国の電気代補助は歓迎しつつも、今後は電気料金をさらに削減するため、電力会社の変更も検討しているという。宮澤事務長は「なかなか長い間下がってこなかったというところで、自助努力も限界にきたのかなっていうところです。(園児が)元気いっぱい笑顔で過ごせる環境というのを気を付けて、一生懸命取り組んでいきたいなとは思います」と話した。