小泉農林水産相が、農家の委託手数料をなくすためにJA全国中央会へ要請したコメの概算金制度の廃止ついて、JA秋田中央会の小松忠彦会長は30日、「手数料は必要経費」として反対する姿勢を示しました。

コメの概算金は、農家がJAに委託して卸売業者などに販売する際に、JAが農家に渡す前払い金です。小泉農水相は、JAが委託販売するのではなく、農家から直接買い取る形にすれば委託手数料がなくなり、生産者の収入増加につながるとしています。

大臣が概算金制度の廃止を求めていることについて、JA秋田中央会の小松忠彦会長は「委託手数料は必要経費なので、小売価格に転嫁されるべきものだと私は思う。コメの価格を下げるということと、農家からの直接買い取りで小売価格を上げることは矛盾を感じる。最低価格保証という言葉を使って、全農県本部が責任を持って卸業者と連携して販売していくことを打ち出していきたい」と述べ、制度廃止に反対する姿勢を鮮明にしました。

一方、7月3日に公示される参院選について、JAグループの政治団体・県農協政治連盟は、自民党の元職・中泉松司氏を推薦することを決めています。

小松会長は「中泉さんは6年間農業の現場を歩まれて、現場の声を届けることができる人だと思うので、精いっぱい応援したい。私と同じような気持ちを中泉さんは持っていると思うので、それを小泉農水相にぶつけるではないが、協議をして前に進めていくことを期待している」と期待を込めました。

なお、参院選秋田県選挙区にはこのほか、無所属の現職・寺田静氏、参政党の新人・佐藤美和子氏、政治団体NHK党の新人・本田幸久氏が立候補を表明しています。

秋田テレビ
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