熱中症で倒れたという伊東四朗さん(88)が取材に応じました。

伊東四朗さん:
しっかりしているのは頭だけで、腕・胸・おなか・足、全部動かなくなってしまった。

灼熱(しゃくねつ)の6月。
30日、猛暑日が全国で118地点と2025年最多となりました。

30日に37.1度を観測した群馬・前橋市。
うだるような暑さで大人たちがぐったりする中、猛ダッシュする女の子がいました。

猛暑の中、走ってまで欲しいものがあったのです。

お目当ては、アイスクリーム。
満足げな表情で、来た道を戻っていきました。

東京・お台場にあるビーチでは、じりじりと照り付ける太陽のもと至る所で日焼けをする姿がありました。

東京都心は6月、13日目の真夏日となる33.2度を記録。

これで6月に入って13回目の真夏日で、6月の最多記録をまた更新しました。

7月1日が海開きの神奈川・鎌倉市にある由比ガ浜海水浴場では、暑さに待ちきれず、波打ち際で砂遊びをする観光客の姿がありました。

観光客:
フライングですね。仕方ない、もう暑いので。我慢できなかった。

その海の家は、7月1日の本番を前に急ピッチに準備が進められていました。

海の家で働く人:
あしたに間に合うぐらい(きょうは)遅くまでやろうと思う。今年は気合を入れて頑張る。

暑すぎる、異例の6月。

30日、熱中症警戒アラートは、大分県や熊本県など2025年最多となる17の県に発表されました。

東京都内では30日、これまでに32人が熱中症の疑いで緊急搬送。
重症者はいないということです。

佐賀・唐津市では、自宅で倒れていた80代の男性が見つかり死亡が確認されました。
熱中症とみられています。

俳優の伊東四朗さんが熱中症になったのは、6月22日。

東京都議選の投票に行った帰りに自宅近くで突然、異変を感じたといいます。

伊東四朗さん:
あと家まで10メートルで、急に目の前が真っ白になった。「あっこれは倒れるな」と思ったら、案の定意識がなくなった。倒れて意識がなくなったということは「俺って大丈夫なのか」ぐらいにしか考えられなかったが、倒れたショックで意識が戻った。

通りがかりの3人の男女が駆け寄ってきてくれたといいますが…。

伊東四朗さん:
「よかった」とこれで立ち上がって帰れると思ったが、ショックだったのは体が動かない、全く動かない。しっかりしているのは頭だけ。腕・胸・おなか・足、全部動かない。

通行人によって、自宅に担ぎ込まれたという伊東さん。

体全体の感覚がなかったものの、しばらく安静にしていると体調は回復したといいます。

伊東四朗さん:
家に帰ってびっくりしました。絞るほど汗をかいていた。熱中症を見くびっていた。いままで飲み物を持って外へ出たことはなかったので、必ず持つようにしています。(助けてくれた3人には)本当に感謝です。ありがとうございました。

これまで“暑さに強い”と自負していた伊東さん。

自ら熱中症になった経験から、このように注意を呼びかけました。

伊東四朗さん:
熱中症を甘く見てはいけない。はっきり分かりました。必ず水分と塩分を取ってください。お願いします。

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