夏のマリンレジャーシーズンが本格的に始まるのを前に、事故防止などを呼びかける第九管区海上保安本部が実施したのは、多様化するマリンレジャーの体験研修会。自ら体験することで、そこに潜む危険を学びました。
■多様化するマリンレジャー…7月・8月に事故集中
【齋藤正昂アナウンサー】
「梅雨空が続いていますが、まもなく夏を迎えるこれからの時期、マリンレジャーを楽しむという人も多いのではないでしょうか」
カヤックやサップなど多様化しているマリンレジャー。多くの人が楽しむ一方で、新潟県内では去年、マリンレジャー中に27人が事故に遭っています。
中でも7月と8月に全体の8割にあたる22人が事故に遭っていて、気温が上がり、海に出かける機会の増える夏に事故が集中する傾向にあります。
■“マリンレジャー”を海保自ら体験!潜む危険学ぶ
そこで6月26日…プールに入ったのは第九管区海上保安部の職員。スノーケルはつけていますが、酸素ボンベは背負っていません。
実は、これは訓練ではなく、マリンレジャーを体験する研修でした。
【第九管区海上保安本部安全対策課 四柳完 係長】
「サップとかカヤックとか、なかなか携わったことがない職員も多くいる。何が危険であって、何に気をつけなければいけないのか、しっかり身をもって学ぶことによって、今後啓発していったり、指導したりすることにつながっていくと思う」
多様化するマリンレジャー、それぞれの特徴を身をもって体験し、効果的な事故防止の啓発・指導につなげようと研修には若手職員7人が参加。
海保の指導官のほか、外部のインストラクターも招き基本からレクチャー。さらには、あえて体勢を崩してみるなど、何が危険なのかを体験します。
【体験した職員】
「見たことでしか分かっていなかったことを自分で実際にやってみて、新しく気づけたことが多かった」
カヤックの体験では、水中に落ちてしまってから再び乗り込む方法なども教わりました。
【体験した職員】
「復帰もちょっと難しかった。男性でも多少筋力がないと難しい」
齋藤アナウンサーも挑戦してみると…
【齋藤正昂アナウンサー】
「水中から再びカヤックに乗り込むのは難しく、きちんと基本や万が一の対処法などを身に着けてから楽しむことが重要だと実感しました。体勢を低くするというのが大事なんですね」
ほかにもシュノーケルに入った水の取り除き方など、アクシデントへの対処を学んだ職員たち。事故防止のための活動に役立てることを誓っていました。
【体験した職員】
「どういうところが危ないと具体的に示して共感してもらえるような知識を今回つけることができたので、そういうところを理解して指導していきたい」