福岡県北九州市の皿倉山にある全長30メートルのすべり台で海外観光客がけがをした事故で、市は27日、ほかにも過去にすべり台を利用した3人が骨折していたとの情報が寄せられたと発表しました。
夜景スポットとして知られる皿倉山のすべり台では先月28日、利用した台湾からの女性観光客が右足の骨を折る大けがをしたことがわかり、市は今月3日からすべり台の使用を停止しています。
その後、市にはほかに3人がすべり台を利用して骨折していたとの情報が寄せられたと明らかにしました。
4月25日に八幡東区の男性職員(40代)が利用し右足の骨を折っていたことが確認されたほか、▽過去に利用した70代男性がしりもちをついて尾てい骨を折った▽小学生に抱えられて利用した2歳の幼児が右足を骨折した、という情報が寄せられたということです。
市は今後も対象年齢外や外国籍の人の利用も見込まれるとして、注意喚起表示の数を見直して多言語化したりイラストを追加したりして強化し、すべり台付近で職員が注意を促すなどの対策を取った上で、7月の夏休み前の再オープンを目指したいとしています。
これまでも市は看板を設置し、▽すべり台利用の対象年齢が6歳~12歳であること▽「小さい子を抱っこする」「立ったまま滑る」「後ろ向きで滑る」などの危険行為はしないこと▽スピード調整は足ですること、など注意を呼びかけていました。
すべり台は全長30メートル、高低差は9メートルあり、街の魅力アップにつなげようと今年4月、皿倉山の山頂付近に「絶景の遊具」の1つとして設置され、市は、施設そのものは日本公園施設業協会の「遊具の安全に関する基準」を満たしているとしています。
市みどり公園課は「安全安心にご利用いただけるように最善を尽くしてまいります」としています。