明日明け方にかけ落雷や竜巻などに注意
これから明日明け方にかけて近畿から東北地方にかけての範囲では、落雷や竜巻などの突風、大雨による浸水、土砂災害に注意してほしい。
日本海には上空に寒気を伴った低気圧があり、寒冷前線が本州を西日本から東日本、北日本へとゆっくり移動している。また、台風2号から変わった熱帯低気圧が関東の東海上を北上している。

寒気、低気圧、寒冷前線、台風由来の熱帯低気圧が相互に影響して、日本付近の大気の状態は非常に不安定だ。熱帯低気圧は高温湿潤な熱帯の空気を列島に運んで、雨雲発生・発達の原因になっている。
体感的にも、今日は湿度の高さを感じている方が多いと思うが、そういう時は、何かをきっかけに積乱雲が発達することが多い。
今回の大雨は「短時間に強烈」
すでに今日午前中は西日本で強い雨が降り、午後は東日本や北日本に移って来た。秋田県八峰町では午後1時36分までの1時間に49ミリ、愛知県一宮市では午後0時16分までの1時間に36ミリの激しい雨が降った。
今回の大雨は長く降るというタイプではなく、短時間に強烈に降る、そして局地性がある。

寒冷前線は今夜、東日本、北日本を通過する。このため、今夜遅くにかけて積乱雲が発達する所があり、一部では影響が明け方まで残る。これまでのまとまった雨で地盤が緩んでいる所もあり、少ない雨量でも土砂災害が起きる可能性がある。

あす朝6時までに予想される24時間降水量は、東北、近畿で100ミリ、関東甲信、東海、中国で80ミリ、北陸で70ミリ。
雷が遠くで鳴ったら、すぐに頑丈な建物に入り安全の確保を。
(執筆:フジテレビ気象センター 三井良浩)