熊本・八代広域消防本部で、5月に隊員が上司から突き飛ばされ、その反動で消防車両にぶつかり、ケガを負っていたことが分かった。消防本部は情報を把握し調査を進めるとしていて、総務省消防庁からも報告を求められているという。

消防司令補が殴る蹴るなどの暴力か

八代広域消防本部の複数の関係者によると、5月下旬に八代広域消防本部管轄の消防署の車庫で、30代の男性隊員が40代の男性消防司令補から暴言を吐かれ、突き飛ばされた。隊員は、その反動で止めてあった消防車両にぶつかり、体にあざができたという。

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この消防司令補は、これまでにもトレーニング中、別の隊員に対して殴ったり蹴ったりする暴力を振るっていたほか、過度な負荷を強要するなどしていたという。

八代広域消防本部はTKUの取材に対し、「『パワハラ的なもの』が起きていることは把握していて、現在、調査を行っている」とコメント。また、ハラスメントの情報提供を受けた総務省消防庁からも2カ月後をめどに報告を求められているという。

当初から消極的な対応の消防本部上層部

一方、今回の暴行を知る隊員は「上層部は事案を把握したにもかかわらず、当初から当事者に和解を促すなど調査に消極的な対応を取っていた」と話す。

八代広域消防本部は「第三者を入れた委員会の設置も含めて適切に対応する」としている。

(テレビ熊本)

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