2026年度から男女共学へと大きく変わる盛岡白百合学園高校(岩手県盛岡市)。その歴史的転換期に、同校の生徒たちがプロの映画監督と手を組み、自らの学び舎と地元盛岡を舞台にした短編映画を完成させた。6月11日に行われた完成記者会見では、制作に携わった放送部の生徒たちが「若者の創造性や可能性を岩手で実現したい」と熱い思いを語った。

学生発の映画プロジェクト

6月11日、盛岡市内で開かれた完成記者会見。映画製作に携わった盛岡白百合学園高校放送部の生徒5人と、東京の制作会社に所属する井出広法監督が、晴れやかな表情で成果を発表した。

6月11日開かれた完成記者会見 盛岡白百合学園高校の生徒と井出広法監督
6月11日開かれた完成記者会見 盛岡白百合学園高校の生徒と井出広法監督
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この映画プロジェクトは生徒たちの発案がきっかけだった。「見る人に盛岡のまちの魅力を再発見してもらいたい」という思いから、2024年9月から制作してきた。

学校を舞台にした映画には、県内8つの高校から約70人もの生徒がエキストラとして参加した。

盛岡白百合学園高校での撮影風景
盛岡白百合学園高校での撮影風景

主演を務めた西島唯さん(盛岡白百合学園高校3年)は記者会見で、映画に込めた思いを力強く語った。
「舞台となる変わりゆく学び舎、そして街の姿を今この瞬間の高校生の目線で記録し表現したい、それが原点。若者の創造性や可能性を岩手という土地で実現できることを証明したい」

主演を務めた西島唯さん(盛岡白百合学園高校3年)
主演を務めた西島唯さん(盛岡白百合学園高校3年)

特筆すべきは、生徒たち自身がロケ地の下見や選定、シナリオ作りに積極的に関わったこと。井出監督をはじめとするプロのアドバイスを受けながら、高校生ならではの視点と感性を大切にした作品づくりが行われた。

若者の熱量が「解決の原動力に」

井出広法監督は生徒たちの取り組みを高く評価する。

「自分たちの街は自分たちで盛り上げるという彼女たちの熱い気持ち、この熱量こそがちまたで問題になっていることの非常に大きな解決の原動力になる」と期待を寄せた。

「とある天使と学び舎騒動」井出広法監督
「とある天使と学び舎騒動」井出広法監督

完成した「とある天使と学び舎騒動」の上映会は、6月28日に盛岡劇場で開催される予定だ。

岩手山を背景にしたシーンの撮影風景
岩手山を背景にしたシーンの撮影風景

盛岡の街並みや文化を背景に、高校生たちが自らの創造性を発揮して完成させたこの映画は、地域と若者をつなぐ架け橋としての役割も期待される。

(岩手めんこいテレビ)

岩手めんこいテレビ
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