那覇市議会の大山孝夫議員が、対馬丸記念館の疎開に関するパネルの説明について「間違った記述で適切ではない」と発言していたことについて、大山議員は12日、発言は「個人的な見解であり記念館の展示を否定するものではない」と修正しました。

那覇市議会の大山議員は11日の本会議で、対馬丸記念館にある学童疎開に関するパネルには「果てしなく続く戦争の次の戦力となる子どもを確保することが真の目的」と書かれていると指摘しました。

そのうえで大山議員は、学童疎開については「住民を戦場に巻き込まないということが真の目的」「学習施設としてこのような『間違っている』記述は適切ではない」などと発言しました。

対馬丸記念館のパネルには大山議員が指摘した記述はありますが、平良次子館長は、「間違ったものは載せておらず戦時中の事実を展示している」と反論しています。

沖縄県史では学童疎開について、戦時中当時の県の部長が「初等科3年以上の男子は将来の大事な人的資源」と発言していて、戦力を確保する観点から疎開をさせていたことが伺えます。

1944年8月22日にアメリカ軍の魚雷を受けて沈没した対馬丸には、およそ1700人あまりが乗船していて子どもたちを含む1484人が犠牲となりました。

大山議員は12日、発言は「個人的な見解であり記念館の展示を否定するものではない」として発言を修正しました。

一方で修正した内容は「間違った」という表現を用いた部分で、学習施設として適切ではないという認識に変わりはないとしています。

大山孝夫議員:
小さい子が(展示を)見た時に自分が疎開をしないといけない、そういう風になった時に誤った表現を受ける可能性があるのではないかという問題提起であります

その上で大山議員は、展示内容を否定するものでもなく受け取り方も様々であり、あくまで個人的な見解としています。

沖縄テレビ
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