演出家、そして俳優として北海道の演劇界をけん引してきた斎藤歩さんが6月11日朝に亡くなった。
尿管がんのため、11日朝に亡くなった斎藤歩さん。
60歳、舞台に情熱を燃やし続けた人生だった。
俳優だけでなく演出家、脚本家としても活躍した斎藤さん。
北海道大学の学生時代に舞台演劇に出会い役者の道を歩み始め、映画やテレビドラマなどに数多く出演してきた。

舞台に立ち続けた斎藤さん
2021年秋、尿管にがんが見つかりその後リンパ節にも転移していたことがわかった。
「ご存じのように末期がんということを言われていましてなんか余命半年、医者からは半年ごとに言われているんですよ。余命半年だって」(斎藤さん)

それでも気丈に振る舞い、舞台に立ち続けることを選択。
「痛くなったら止まらなくなるから…痛み止めは持っているが、きょうは飲まずに済みそう」(斎藤さん)

昨年末の舞台が最後に
2024年12月、北海道十勝の幕別町が最後の舞台となった。
6月5日、ディレクターに届いたメッセージ。
「なんとか生きている」、体調の悪化を感じさせる苦しい文面だった。

演出家の後輩としてともに仕事をしてきた納谷さん。
前日に公演について話したばかりだった。
「斎藤歩の顔で大変だなと言った」(納谷さん)

斎藤さんは8月にも舞台に立つことを目指していた。
「1ステージだけ出演が予定されていて、出る気満々で稽古に向けてセリフを覚え始めていると言っていました」(北海道演劇財団 磯貝圭子理事長)

斎藤さんはこれからも演劇界の発展を見守っている。
