酒田市の寺の床下に入り込み居座っていたクマが仕掛けていたワナで捕獲され、9日朝、市内の山へ放された。
酒田市によると、居座っていたクマは、体長約1メートルの成獣で、発見時はワナのすみでうずくまっている状態だった。
クマの侵入が確認されたのは6月3日午後8時すぎで、酒田市若竹町にある法輪寺の本堂の床下に入り込む姿が防犯カメラに映っていた。
市は対策本部を設置し、本堂の床下をバリケードで囲みドラム缶型の箱わなを設置していたが、6月5日まではえさだけが食べられ捕獲には至っていなかった。
その後、猟友会がワナにかかりやすよう変更するなどして監視を続けていたところ、8日午後7時ごろ、クマが箱わなの中にいることが確認された。
そして9日午前5時ごろ、麻酔をかけたクマを搬出。
午前8時ごろ、市の職員などにより市内の山に戻されたという。
捕獲されたクマは、体長約1メートルで体重32キロ・オスの成獣だった。
(酒田市環境衛生課・佐藤傑課長)
「えさに向かって進んで来て、箱わなに入ったと考える。安全な・人に危害を加えない場所で放獣を考える。交通規制・学校の登下校にも保護者の送り迎えがあったりと心配をかけたが、まずは一段落。解決に向けて動きがあったということで安心してもらえれば」
県内の2025年のクマの目撃件数は、5月末時点で171件と前の年の同じ時期と比べて99件増えていて、過去最多となっている。
またこのうち約2割の39件が市街地で目撃されている。