新幹線が通っていない新潟~上越間のアクセス改善を目指し、上越・北陸新幹線を結ぶ“直行特急”の実現などを目指す団体の総会が6月2日に開かれた。
“直行特急”実現へ!長岡~上越間で27分~55分短縮可能に
2日、新潟市中央区で開かれたのは、上越・北陸新幹線間の“直行特急”の実現を目指す県や沿線自治体、議会などで構成されている会の会合。

直行特急の実現は新幹線の通っていない長岡と上越間を走る信越線の路線を改良して高速化を目指すもので、県内アクセスの向上だけでなく、将来的には青森から大阪まで日本海を結ぶ高速鉄道の実現にもつながるものだという。
この高速鉄道化をめぐっては、別の検討委員会が4つのルート案について、県が試算した工事費などをすでに公表。

上越妙高~長岡駅間のミニ新幹線化や信越線の改良、シャトル化など事業費の想定は1200億円~2100億円となり、これらの工事によって既存のルートに比べて27分~55分の短縮が可能になる見込みだ。
直行特急に向け議論「できるだけ早く目に見える形で達成を」
2日の会合では、実現に向けた調査研究や鉄道業者・国などへの啓発活動、沿線地域の交流人口拡大に向けた地域活性化策を検討するなどの方向性が確認されたが、出席者からは「4案がどうなるか分からないで足並みを揃えようとしても難しいので、決まった4案をこの案ですと出される前に、その4案についてのメリット・デメリットについて話し合うべきでは」などの声が聞かれた。

ルートによっては停車しない沿線自治体も出てくるため、ルート案について検討するよう求める意見も寄せられた。
県交通政策局の高橋徹臣副局長は「時間はやはりかかってしまうというところはあるが、我々としてはできるだけ早く、こうしたプロジェクトが目に見える形で達成できるように、国に対しても働きかけていくというところと足下の我々の検討もきっちり進めていく」と話した。
この会では、早期の実現に向け、今後も国交省やJRなどに要望活動をしていくとしている。
(NST新潟総合テレビ)