6月6日、福島県いわき市小名浜のスーパーにできた行列。朝から並んだ人は約500人と、期待と関心の高さがうかがえる。政府が随意契約で放出した1袋2000円の備蓄米があっという間に売り切れた。
■整理券配布 30分で終了
6日にリフレッシュオープンした、いわき市小名浜の「SCマルト君ヶ塚店」。政府が随意契約で放出した備蓄米の販売に、長い列ができた。
1家族1袋限定で600袋用意され、価格は5キロで1980円。整理券が配られた午前8時には行列は約500人、配布はわずか30分で終了した。
午前1時半から並んだという、いわき市の70代男性は「やはり生活が苦しいから、早くコメが安くならないかなと思って」と話す。またいわき市の80代は「年金暮らしですから、少しでも安いコメを買いたい」と話した。
■店側も関心度の高さに驚き
入場制限のなか迎えた午前9時のオープン。2022年度産の備蓄米が次々と売れていった。購入した人は「大変ありがたい。5キロ4000円のコメを買っていましたけど、半額ですからね。なんと言っても」と話した。
マルトグループホールディングスの安島浩社長は「私たちもできるだけ地域では一番安く販売していたが、この値段は出ないもの。この関心度には驚いた」と語る。
■少し硬いけど…うまい!
気になるのは、備蓄米の味。午前1時半から並んでいた生田目孝一さんは、自宅で早速一緒に暮らす妻と味わうことに。コメを食べる回数は、価格高騰を受けて一日3食から2食に減っていた。
初めて備蓄米を食べた感想は「ちょっと硬かった?」「硬かった」「味は?」「うまいよ」
年金暮らしの生田目さん夫婦にとって、備蓄米はしばらく手放せなくなりそうだ。
生田目孝一さんは「できれば、これ買って食べうよう。安いのが良いから」と話し、妻の静江さんは「小泉さんにも頑張ってもらって、今までのコメも安くなって欲しい
」と話した。
6月7日は会津若松市のリオン・ドールの2店舗(滝沢店・会津アピオ店)で、1家族1袋、300袋限定で販売される。また、ヨークベニマルは6月中旬を予定していて、福島県でも順次販売が広がっていきそうだ。