地域の特産を守る取り組みです。収穫の時期を迎えている長野市信州新町の特産の「竜峡小梅」。高齢化が進み、農家も減る中、興味を持ってもらい生産の維持・拡大につなげようと収穫体験ツアーが開かれました。

たわわに実った梅。長野市信州新町の特産の「竜峡小梅」です。

ツアー参加者:
「上手に採れない」

収穫の最盛期を迎え、竹房区の畑では6月6日も作業が行われていました。ただ、作業しているのは農家ではありません。生産者組合が企画した収穫体験ツアーの参加者です。

参加者:
「面白いくらいに採れて楽しいです」

竹房区・収穫ツアー担当・北村重高さん:
「梅に親しみを覚えて、農家がどういった形で採って、どんなふうになるのかを知っていただく」

信州新町を含む西山地域は、昔から梅の栽培が盛んで、20年ほど前には400戸以上の梅農家がいました。

ただ、高齢化が進み、現在は100戸以下に。生産量も最盛期の300トンから80トン程度へと落ち込んでいます。

生産者・杉本久一さん:
「体力がないとまずはできない。重いものを持つとか、さっきの機械も一日中、振ったらふらふらになる」

特産の梅をどう守っていくか。

そこで生産者組合が企画したのが今回のツアーです。収穫体験などを通じて梅の栽培に興味を持ってもらうのが目的で、市内外から9人が参加しました。

1人1000円で、収穫した梅は持ち帰ることができます。1時間で袋がいっぱいになっていました。

参加者:
「漬けます。甘いのしょっぱいの2種類」
「5kgちょっとです、楽しくていっぱいになっちゃいました。結びついて、若い人も参加してたけど、きっかけになってもらえればいいなって思う」

ツアーは、地域振興を目的とした県の元気作り支援金の一部を活用していて、6月下旬には、ツアーの参加者を招いてジンギスカン交流会も開く予定です。

組合は、こうしたイベントを通が、梅の生産の維持・拡大につながればとしています。

竹房区・収穫ツアー担当・北村重高さん:
「これを通していろんな方に知ってもらって、やりたいという人を募って、生産できる人を増やしていきたいと思う」

長野放送
長野放送

長野の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。