サッカーJ2・モンテディオ山形の試合は、あと1試合で全38節のリーグ戦も折り返し。その一戦がホームにベガルタ仙台を迎える「みちのくダービー」ということで、このタイミングでチームの状況やこれからについて小西雄大選手に生出演していただき、聞いていく(敬称略)
<MF#8・小西雄大選手のプロフィール>
小西選手は徳島県出身で現在27歳のミッドフィルダー。
中学・高校とガンバ大阪の下部組織でプレーし、高校卒業後に徳島ヴォルティスに入団。山形でのプレーは2025年で4年目になる。
持ち味はチャンスを作る展開力に加え、ミドルレンジからも打ち込める強烈なシュート力。
また、守備ではチャンスの芽を摘み取る役割も担い、まさに攻守の要として活躍している。
青嶋
サポーターも心配していると思うが、先日のアウェイの藤枝戦も残念ながら敗れ、ここのところ苦しい星勘定になっているが、今のチームの雰囲気はどうですか?
小西
試合後は少し落ち込んだが、2日間の休みを経て、自分自身もチームのみんなもフレッシュな状態で練習ができています。
青嶋
切り替えて、“ここからだ”という感じになっているということですね。
<今後の反転攻勢へ過去の試合振り返り>
青嶋
小西選手のポジションは聞いたことがある“ボランチ”。
重松さん、どんな役割か知ってますか?
重松
攻守の要!
青嶋
これからのモンテの反転攻勢に向けて、小西選手が重要な役割を担うと思うが、まずはやはり攻撃面。昨シーズンの鹿児島戦のようなミドルも見たいが、フォワードの選手を生かしたいというイメージがあると思います。
今のモンテのフォワード陣との連携イメージはどうですか?
小西
自分がいい状態でボールを持っている時は、常にディフェンスの背後・ゴールに直結するようなところをねらってほしいと話をしている。
青嶋
ディフェンスの裏にいけば、あとはキーパーしかいないので、そこをねらうわけなんですね。
重松
3対0で快勝した第14節の大分戦。小西選手のアシストで、藤本選手のゴール。
青嶋
この回転のイメージはねらったんですか? 藤本選手が泥くさく決めて、これはアシストした側としても相当うれしかったのでは?
小西
ねらい通りのパスが出せたと思います。
ヨシくん(藤本選手)の久々のホームでのゴールを見られて自分もすごくうれしかったです。
<チームメイトから見た小西選手&こだわり>
青嶋
そんなパスを受けてゴールを決めた方のフォワード陣を代表して、藤本選手が小西選手のことをどう思っているのか聞いてきました。
FW11・藤本佳希選手(31)
選手として・ボランチとしての能力がものすごく高くて、素晴らしい選手だと思います。
多分、チームメイトでサッカーの話を一番する。僕はけっこう具体的なサッカーの話をよくするので、サッカー小僧じゃないですか(笑)
常にサッカーのことを考えているし、みなさんの知らないような、ピッチ外で何を食べるか、何を飲むか、ジムでのトレーニングもすべてこだわってやっている。
得意料理でも聞いたらいいんじゃないですか。プロキャリアでたくさん料理をしてきて、自分のこだわりの栄養バランスなどがあると思うので、得意料理を詳しく聞いてあげてください。
青嶋
藤本選手がぶっ込んできましたね(笑) 得意料理を教えてください。
小西
特にないんですけど…。ほぼ毎食自炊はしています。
最近は、お昼ご飯も作ってクラブハウスに持って行って食べてる。
「誰に作ってもらったんだ」といういじりを1カ月くらいずっとされていました(笑)
青嶋
それくらい完成度が高いお弁当ということですよね。
特に栄養面でどういう気遣いをしているんですか?
小西
体のことを気遣って、小麦粉を摂っていない。
グルテンフリーをすると、外食がなかなかできないので、作って行ってます。
青嶋
あと、小西選手と言えば、サウナ。
重松
クラブコミュニケーター・岡崎さんとのサウナでの映像。サウナもコンディションづくりの一環でしょうか?
小西
心身ともにリフレッシュになりますね。整います。
<攻守の要の“守”を深掘り&みちのくダービーに向けて>
青嶋
小西選手の意外な一面を垣間見たところで、サッカーに話を戻し、「攻守の要」の“守”の方を聞いていきたいと思う。
このごろ守備面、相手のチャンスの芽を摘むことに相当意識を持っているように思うのですが、実際どうですか?
小西
その意識は去年(2024年)明確に変わったところの1つ。
ボランチに求められることの1つだと思うし、今までは自分の攻撃を見せることばかり考えていたが、やはりチームとして守備は必要なので、そこを貪欲にできるようになったところは、成長したかなと思う。
青嶋
昨シーズン、マインドセットが変わったきっかけは?
小西
試合にはそれ以上出られないと感じていたし、チームが勝つことを逆算すると、自分が守備を頑張って、いい状態でほかの選手にあずけることができれば、よりゴールにつながると感じていたので、そこは献身的にやれたと思う。
青嶋
それだけ攻守に強い自覚を持っている小西選手を迎えているが、来週天皇杯で鹿児島を迎え、その後15日(日)にはいよいよ仙台を迎え「みちのくダービー」。
小西選手は山形に来て、仙台とのダービーをどうとらえていますか?
小西
ほかとは違う雰囲気や、この一戦にかける思いはサポーターのみなさんからもすごく伝わってくる。
順位に関係なく、「勝利がすべて」という思いをすごく感じる試合だと思います。
青嶋
2023年のダービーマッチ、小西選手が起点となってパスを出して、最終的には藤本選手のバイシクル。このシーンは思い出しますか?
小西
今でも覚えているが、前半に足を痛めてプレーしていて、「この試合だけは勝ちたい」という思いでやり切った思い出がある。
青嶋
苦しい状況が続いているモンテですが、ちょっとしたきっかけで激変しそうな気もするが、プレーヤーの側からするとどうですか?
小西
1つ勝つことによって、自信を取り戻すことができるし、次のダービーでより前に進めると思う。
ダービーの前に天皇杯があるので、そこに向けてチームとして準備をしながら、常にダービーのことも考えてすごしていきたい。
青嶋
この2戦がターニングポイントになるかもしれないわけですね
重松
反転攻勢のきっかけになればいいですね。
そしてみちのくダービー、来場者・先着1万7000人に「ケース付きフラッグ」がプレゼントされる。この旗を振って、山形一丸でチームを後押ししよう。
最後に、サポーターのみなさんへメッセージをお願いします。
小西
ダービーは勝利がすべてだと思う。
その後押しを一人でも多くのサポーターのみなさんにスタジアムでしていただき、自分たちはその思いにこたえられるように頑張りたいと思います。スタジアムで待ってます。
ありがとうございました。
みちのくダービーは6月15日(日)、ホームで午後4時キックオフ!