北広島市教育委員会は6月4日、市内の小学校に勤務する50代の男性教師が保護者から集めた教材費約27万6000円を私的流用していたと発表しました。

 北広島市教委によりますと、男性教師は5月28日、同僚に対し、金銭に困っているなどと相談。その日のうちに同僚が校長に報告し、翌29日に校長が本人から事情を聴いたところ、私的流用していた事実を打ち明けたということです。

 流用したのは、自らが担任する学級の保護者から、4月下旬から5月下旬に集めた教材費約27万6000円で、男性教師は現金が入った封筒ごと持ち出していました。

 本来は集金後、6月上旬に業者に教材を発注。6月下旬から授業で使う予定でした。

 男性教師は校長に対し「暮らしに困窮していた。生活費に充てた」と話していますが、なぜ困窮していたのかは分かっていません。

 また男性教師は校長に打ち明けた日に全額返済したということです。

 被害額が返済されたため、北広島市教委は警察に被害届を出す予定はありません。

 男性教師は現在、自宅待機しています。

 学校は6月3日に、保護者説明会を開き、経緯と対応を報告。北広島市教委も臨時校長会を開き、金銭管理の徹底や、教職員同士が互いに指摘し合える環境づくりを指導したということです。

 今後の処分は、北海道教育委員会が決定するとしています。


 <北広島市教委 吉田孝志教育長のコメント>

 「教職員に信頼を寄せる児童・生徒や保護者を裏切ることになり、深くお詫び申し上げます。今後は指導を徹底し、再発防止と信頼回復を図ります」

北海道文化放送
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