新潟市中央区にあるレトロな雰囲気漂う飲食店。創業97年目を迎えるお店の一押しメニューは、秘伝のソースを使った“オムライス”です。

■商売が長く続くように…店名“キリン”に込めた思い

新潟市中央区にある『レストランキリン』。

店内には、懐かしさを感じる雑貨などがディスプレイされており、まるでタイムスリップしたかのようなレトロな雰囲気を醸し出しています。

三代目の店主・三上渉さんは「キリンという店名は、一代目が店を開業するにあたって首の長い動物キリンと、商売が長く続くようにという願いを引っかけてつけた」と話します。

商売が長く続くように…その思いの通り、2025年で創業97年目を迎えるレストランキリン。お客の中には長年のファンもいるようで、中には80年ぶりに来たという人も!

■一押しメニューはオムライス!秘伝のソースは奥深い味わい

そんなキリンの一押しメニューが、ボリューム満点の〈オムライス 1700円〉です。

「こだわりは特にないが祖父・父の代からやっているデミグラスソースを代々続けて、継ぎ足して使っている」と話す三上さん。

歴史の詰まったオムライスの作り方を特別に見せていただきました。

まずは、鶏肉・ピーマン・玉ネギを具材にしたチキンライスにケチャップとバターを合わせてさっと炒めたら、すぐに卵を火にかけます。

注目は手際の良さ!三上さんは「場数がある。もう何十万食、何百万食作っている。それに特化しているので、速くなるのは当たり前。それしかしていない」と笑顔で話します。

忙しい日だと1日140~150食作ることもあるというオムライス。その味の最大の決め手となるのが、代々受け継がれている秘伝のソースです。

ソースは牛すじ・セロリ・パセリ・ニンジンにその他諸々の材料を足したもの。古いものに新しいものを足すことによって、また再生できるといいます。

先代からの思いが詰まったソースをたっぷりかけたオムライスはホッとする味わい。ソースのコクと深みにまろやかな卵の味わいがうまくマッチしています。

■“創業100年”を目指す三代目の覚悟

お店の今後について三上さんに聞いてみると…

「100周年を迎えて、それでやっと“老舗”と言えると思う。やはり、祖父・父がやってきたものを自分の代で終わらせるわけにはいかない。100という数字は大きい」

年季の入ったレストランには、長年守り続けてきた伝統の味と店を100年以上受け継いでいくという三代目の覚悟が詰まっていました。

NST新潟総合テレビ
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