熊本市北区でネコの保護活動を行っている女性の自宅で、飼育しきれなくなったとみられる多数のネコが死んでいたことが分かった。関係者によると、死んでいたネコは100匹以上にのぼるとみられ、熊本市の動物愛護センターが詳しい状況を調べている。
『里親探し』に預けたネコが死ぬ
ネコの死骸が多数みつかったのは、熊本市北区でネコの保護活動を行っている女性の自宅。

関係者によると、5月中旬、熊本県内に住む夫婦が、亡くなった母親の飼いネコ2匹について里親を探してもらおうと、4万円を支払って女性に預けた。その後、夫婦がネコの様子を尋ねたところ、不審な点が多数あり、「返してほしい」と女性に伝えたところ、「1匹は亡くなった」と言われたという。

そして、女性の自宅を訪ねると、死んだネコは、皮膚の一部が剥がれていたという。

これを受け、6月2日、別の団体のメンバーを含む有志が、警察立会いのもと、現場からネコおよそ10匹を救助した。しかし、敷地内からはたくさんのネコの死骸が見つかったという。
現場からは多数のネコの死骸100匹以上か
ネコの救助活動を行った、NPO法人 犬ねこみらいサポートの中野裕子代表は「今のところ100匹はいた。かわいそうな形で亡くなっているから、数がはっきりわからない。今も家の中から続々と遺体が出てきている。とにかく荷物やごみがいっぱいで、亡くなったネコが埋もれて分からない状態」と話した。

ネコが入ったケージが次々と車に積み込まれていき、時折鳴き声も聞こえた。現場では、これまでに女性に里親探しを依頼して、ネコを預けた人たちがその様子を見守っていた。

ネコを預けていた人は「本当に譲渡されたのか亡くなったのかはっきりわからない状態」や「死んでいてもいいから、返してほしい。連れて帰りたい」と訴えた。

また、「入院の予定があったからお願いした。写真を送ってくださいと言っても、ちょっと待っててください。元気ですと…。(その後)すみません、2匹とも逃げましたと言われた。色々なことがあっても、(預けていたネコは)寄り添ってくれてくれていて、癒し、家族のような存在だった」と話す。

女性が所属する団体はSNSにお詫びの文章を投稿。現在、熊本市の動物愛護センターが詳しい状況を調べている。
(テレビ熊本)