1日、「レールの剥離」によって一部区間が運休となった熊本市電。1日夜、補修作業が行われ2日、始発から全線で運行を再開しています。
運賃値上げの初日に起きたレールのトラブル、利用者からは再発防止を求める声が聞かれました。
【尾谷いずみ リポート】
「熊本市役所近く、レールの剥離が見つかった場所付近のカーブです。車両はいつもより速度を落として走行しているように見えます」
レールの剥離が確認されたのは熊本城・市役所前電停付近のカーブで、1日午後1時すぎ車両がレールを通過した際、「異音がした」として乗務員が確認したところ、レールの一部約1.6メートルが剥がれていたことが分かりました。
けが人はおらず、市交通局はその後水道町と辛島町電停の区間を運休とし、折り返し運転を実施しました。
【市交通局会見】
「深くお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした」
1日は、約6600人に影響が出たということです。
【堂前 泉紀 記者リポート】
「現場付近では交通規制を行いながらレールを削る作業が行われています」
交通局は1日夜、レールの補修作業を実施、安全が確認できたとしてけさの始発から通常運行を再開しました。
【利用者(女性)】
「きょうは無理かなと思ったが早く復帰してくれてよかった。(剥離はそこのカーブでしたが・・)「すごくゆっくりで、そこでトラブルがあったのは知っていたのできょうは用心して運転されてるなと思った」
【利用者(男性)】
「熊本市民はよく使っているので整備して安心して使えるようにしてほしい」
【利用者(男性)】
「もう少し運賃を上げてもいいのでそういうことがないように(してほしい)」
【市民(女性)】
「いろいろ老朽化しているんですかね。私たちに降りかかることなのでやっぱりここは一回見直しが必要なんだろうと思う」
市交通局は「電車の振動などの影響やレールの老朽化が考えられる」としていて、「レールの保守にも力を入れ、再発防止に努める」としています。
今回剥離したレールは2010年に設置され、その後、摩耗がみられたためその部分を埋める溶接を2016年に行った場所だということです。
レールの剥離に伴う区間運休について大西市長は2日、「事故・インシデントが続き安全の再構築に努める中、発生したことを大変重く受け止めている。今後私が先頭に立ち市電の再生に向け全力で取り組んでいく」とするコメントを発表しました。