熊本市議会の吉村健治議員が、政務活動費から支払った75万円の人件費を、実際には働いていない別人に支払っていたとして、収支報告書を訂正した問題。吉村議員は5月28日に会見を開き、「私的に流用していない」と釈明しながらも、『道義的責任』として返還する意向を示した。
別人の名前の領収書など収支報告書提出
熊本市議会の吉村健治議員は、2023年度の政務活動費から事務スタッフBさんの領収書や雇用契約書を添付し、人件費75万円を支出したとする収支報告書を提出。

しかし、働く予定だったBさんに勤務実態はなく、実際に人件費が支払われていたのは前年まで働いていたスタッフAさんだったという。

熊本市議会の吉村健治議員は「政務活動費の人件費に関して、市民に疑念を抱かせたことを深く陳謝申し上げます」と述べた。
不正受給は否定するも返還の意向示す
ではなぜ、人件費を受け取っていない人の領収書を添付したのか問われた吉村議員は「『偽造』という言葉を私から言うことはないが、間違った出し方をしていたのは確か」と述べた。

収支報告書の作成を支援者に任せていたため、自らの「チェックミスだった」と繰り返した吉村議員。私的に流用していたことを否定できるのか問われると「具体的に自分のポケットに入れていないことを証明するのは現実として難しい。それを証明するのは自分自身の言葉しかない」と話した。

不正受給の疑いを否定した吉村議員ですが、「道義的責任がある」として75万円については5月28日までに返還する意向を議会事務局に伝えたという。
(テレビ熊本)