【みやぶれ 特殊詐欺】
「料金の未払いがある」と、突然連絡がきて「携帯料金50万円」を請求されたらどうするだろうか?
北海道内で相次ぐ特殊詐欺。
そんな中、郵便局員が被害を未然に防いだ。
その瞬間、何があったのか。
道内で相次ぐ特殊詐欺
「LINEのビデオ通話って機能ありますよね?」(ニセ警察官)
「はい」(40代の男性)
「そちらの機能を使いまして、簡単にご挨拶と本人確認をさせていただきます。これ一応警察のルールなんですよ」(ニセ警察官)
4月、登別市に住む40代の男性に掛かってきた一本の電話。
相手は警視庁捜査2課の刑事を名乗る男だった。
しかし、この男はニセの警察官だったのだ。
警察官や電話会社の職員になりすまし、金をだまし取るいわゆる「特殊詐欺」。
道警によると2025年の道内の被害は157件、被害総額は、なんと3億5千万円にのぼる。

郵便局員が詐欺被害食い止める!
一方で、詐欺を水際で防げたケースも。
「特殊詐欺を未然に防止されました。ここにその功労をたたえ、深く感謝の意を表します」(北海道警西署 署長)
感謝状を受け取ったのは札幌市中央区の郵便局に勤める森田将平さん。
森田さんは3月、郵便局を訪れた80代の女性の対応をした。
50万円を引き出したいと話す女性は何やら焦っていたという。

「自分のスマートフォンのミスでお金を払わなければいけない。絶対に詐欺ではないから、とにかく早く手続きしてほしい」(80代の女性)
50万円の支払い先はNTTファイナンスを名乗る相手。
“携帯料金の未払い”を理由に連絡が来たという。
女性のバッグには電話がつながったままのスマートフォンが。
この時、通話時間は、すでに70分ほどになっていた。
不自然な様子に詐欺だと気づいた森田さんは説得を試みる。
「間違いなく詐欺ですよとお伝えしても中々ご納得頂けない状態だった」(詐欺を防いだ森田将平さん)
10分ほど説得しますが女性は頑なに詐欺とは認めない。
森田さんは電話口の男と話すことに。
「どちら様ですか」(森田さん)
「NTTファイナンスのモリヤマです」(電話口の男)
「この方にどんな指示をしているのか」(森田さん)
「お客様側から連絡を受けているので何も指示はしていない」(電話口の男)
「支払いがあるんですよね?」(森田さん)
「今回は支払いや手続きは一切必要ありません」(電話口の男)

男はあきらめたのか支払う必要はないと言い出す始末。
森田さんが電話を切り、被害を食い止めることができた。
「ギリギリで未然に防げたのは今回が初めてだった。リアルにこういうことがあるから気を付けて防がないといけない」(森田さん)

特殊詐欺の被害は後を絶たない
さまざまなタイプの特殊詐欺があるが、”怪しい電話がかかってきたときは、ココを疑って”ほしい。
・電話番号が「+〇〇〇・・・」と+で始まる時
→国際電話のため、特殊詐欺の可能性が高い
・個人情報をきかれた時
→ビデオ通話などで、身分証明書をみせてほしいなど
・「今すぐにお金を支払って」と、電話で支払いなどを要求してくる時
こうした怪しい電話の場合は、電話をまず切ることが大切だ。
周りの人に相談したり、警察の相談室 #9110 へ電話して相談することもできるため、気を付けてほしい。
