原料のカカオ豆の価格が高騰し富山県内の店でも値上げせざるを得ない状況です。
チョコレートの原料、カカオ豆です。
*無添加チョコレート専門店「ハミングバード」オーナー 時女宗久さん
「2024年から価格が上がり始めて、ガーナ産のカカオは最初の半年間は2倍、次の半年で3倍の値段とかなり変動した。ものすごく強い影響を受けている」
異常気象などによりカカオ豆の生産が減少したことで起きた「カカオショック」。
仕入れ値はカカオショックが起きる前の2023年と比べ、3倍になったといいます。
*時女宗久さん
「カカオ豆の値段イコール商品原価に影響する構造なのでそこがいちばん厳しい」
富山市総曲輪にあるチョコレート専門店。
富山の白エビやホタルイカなどを合わせた、店オリジナルのチョコが並び、カカオ豆の選定から板チョコになるまで一貫して手作りにこだわっています。
*時女宗久さん
「カカオ豆から手作りでチョコレートを作る店なので、材料もカカオ豆とキビ砂糖がメイン」
ガーナやインドなど7か国からカカオ豆を仕入れていますが、カカオショックに太刀打ちできず、去年の秋、値上げに踏み切りました。
*時女宗久さん
「以前の価格より100円値上げ。人件費を安くしたり、なるべく外注せず自らで作業したり、コストを抑えている」
オーナーの時女さんはまだしばらくカカオ豆の高騰が続くとみています。
*時女宗久さん
「まだしばらくは売る側がつよい状態が続く。また秋ごろに100円程度価格を改訂しようと」
ただ、カカオ豆を生産する現地では良い変化が起きていると言います。
*時女宗久さん
「今まで利益が少なかった農家の方たちに少しずつ利益が回っているのはすごくいい状況。コロンビアはカカオ農家の生活が苦しく、大麻やコカインの薬物の栽培する人が多かったが、カカオの値段の高騰によって、戻ってきた。カカオ農家が安心して継続できる環境をつくっていければ。コメ農家と一緒だと思っている。買う側と売る側のちょうどいい価格が決まれば双方にメリットがあるので早く落ち着くといい」