小学校でも案内された子供向けの国際交流イベントで、返金トラブルが相次いでいる問題についてです。宮城県は、イベントを企画した旅行会社に対し、5月23日を返金期限とする行政指導を行いましたが、午後6時の時点で、返金は行われていません。
問題となっているイベント、イングリッシュキャンプは、一般社団法人・宮城復興支援センターと旅行会社・ハローワールドが企画・運営する子供たちと留学生の交流イベントです。
この2つの団体は、同じ事務所に入っていて、ほぼ同一の組織だとみられています。
このうち、ハローワールドに対し、県は5月1日、旅行業法に基づく立ち入り検査を行い、少なくとも216件、総額600万円分の返金が遅れている事実を確認しました。
その後、23日を返金期限とする行政指導を行いましたが、午後6時の時点で、ハローワールドから返金を終えたとの報告は来ていないということです。
県は業務停止処分も視野に入れて、対応を検討しています。
一方、こちらは…。
返金トラブルに遭っている親子です。小学校で配られたチラシを見て、参加費3万円を振り込んだと言います。
保護者
「学校でチラシが配られている安心感があった」
団体のチラシの後援の欄には、数多くの教育委員会が記載されています。
しかし、団体の元職員によりますと、半分ほどは承認を受けていないといいます。
保護者
「ツアー出発日の2日前に、子供のインフルエンザが分かったので『インフルエンザでキャンセルします』というのを、電話番号がなかったので問い合わせフォームで入力してキャンセルを伝えた」
しかし、すぐに返信は来ず、何度かメールなどで問い合わせましたが、いまだに返金の対応はありません。
保護者
「直前のキャンセルだったので、全額が戻って来ないのは分かっているが、申込用紙を見ると2万円ぐらい戻ってくる」
多くの保護者が同様のトラブルに遭っていることに驚きを隠せません。
保護者
「お金だけではなく子供を預ける団体が、きちんとしていない団体ということに、すごく不安を感じる。イベントに復興をお手伝いするというような意味合いも含めて、さらに後援も嘘をついていて、色んな人の善意を踏みにじっている」
そして、5月23日、電話インタビューに応じたのは、おととし4月から今年2月まで、イングリッシュキャンプの現場責任者を務めていた男性です。
英語キャンプの元現場責任者
「現場で私たちが保護者や子供たちと一番多く時間を過ごすので、責任はすごく感じている」
男性は業務委託スタッフのため、経営状況を把握できる立場にはなく、男性に対しても30万円ほどの報酬が未払いだということです。
復興支援に関わりたいと、求人情報を見て応募しましたが…。
英語キャンプの元現場責任者
「復興支援うたっておきながら、被災者、子供たちを無料で招待するとか、実際そういった動きが2年、関わっていて全く感じられなかった。復興支援という言葉を使って信頼感を得て、悪事を働いていることがすごく許せない。単なる詐欺行為よりも本当に怒りを感じる」